欲しいモノは全部手に入れた。
手に入れたらモノに感情など入れる事などない。愛しいとも思った事が無い。
もう手に入れたら、価値などなくなるんだから。
お前だって、その内の一つだよ。って、思っていた。
【初めていとおしいと思った】
此処は黒の教団の廊下。
俺、ティキ・ミックは一人、廊下を歩いていた。行く先は科学班フロア。そこで科学班班長、リーバー・ウェンハムと言う野郎と会うつもりだ。
リーバーは俺の物。偶々黒の教団に来て、科学班フロアに入ったらリーバーが居た。頑張って居る姿を見て苛立ちを覚え、殺そうとした。
そうしたら、リーバーは、恐怖に揺れる目ではなく、覚悟を決めた目で俺を見たんだ。それでまだ別の苛立ちを覚えて、殴った。そして、その後は誰も来ないだろう、資料室でリーバーを犯した。
それから俺は暇を見つけては犯した。完璧に手に入れた。後は、逃げないように束縛をするだけ。俺以外の人間が抱いた奴の体に何で、萎えるからな。
そして、此処は科学フロアの前。俺は迷い無く、科学班フロアに入る。そうすれば、ガリガリとペンを走らす音が耳に不愉快に入る。
俺はペンを走らす男性、リーバーに近づく。そして真後ろに立つ。その時、不愉快なペンの音が止まった。
俺はリーバーを呼ぼうと口を開く―――
バタッ
が、言おうとする前にリーバーはいきなり机に突っ伏してしまった。俺は目を見開き、リーバーの顔を覗き込む。リーバーの顔色が無く、息が荒い。俺はリーバーの頬に触ったら、とても熱かった。俺はそれについ目を見開いてしまった。
俺は取り合えずリーバーの座るイスを引き、抱き上げる。取り合えず、科学班フロアの一番奥の端の壁に背を預からせ、座らせる。リーバーはグッダリとしている。
あー俺の物が、壊れる・・・俺以外に壊れる理由など認めたくない。
俺はそう思い、科学班フロアから出る。そして誰も使ってない実験室に入り、バケツに水を入れ、近くにあった布巾も水の中に入れる。そしてリーバーの元に行く。
そして布巾を絞り、リーバーの微かに浮ぶ汗を拭き取る。ある程度拭き終わったら、まだ少し洗い、絞り、今度はリーバーの額に付ける。勿論、座る格好だから落ちる。
俺は当たり前ながらも苛立つ。床だと完璧に固いだろう。俺は上着を脱ぎ、それを枕にし、リーバーの頭を乗せる。そしてリーバーの額に濡れた布巾を乗せる。
まぁ、医者に見せれば一番だろうけど、俺は生憎様、部外者だからな。見せれば大騒ぎ。俺の命も無いかもしれない。
俺は立ち上がり、此処から出ようと、歩き出した―――その時、右足が何かに引っ掛かった。俺は後ろ振り向く。その時に間違いに気付く。
引っ掛かった、のではなく、捕まれた、だ。リーバーは薄っすらと瞼を上げ、虚ろな目で俺を見上げる。
「・・・ここに・・・い、居て・・・。」
息が荒いせいだろう、言葉が途切れ途切れだった。俺は急の言葉にただただ目を見開く事しか出来なかった。
俺が何か言おうとして、口を開いた、が、俺のズボン端を握る手が床に落ちる。そしてまだ瞼が閉じられた。俺はその場に固まってしまった。そして少し経ちしゃがみ込み、リーバーの顔を覗き込んだ。
ただの物なのに。
俺は何で此処までしているのだろう?
俺はコイツを物としている。俺以外に壊れるのは嫌だ。それでも、俺に害を及ぼすと思ったら、この手で壊すのみ。
“物は手に入れたら、価値などなくなる”
なのに、何でこうしている?
「初めていとおしいと思った」
それは悔しさとか、驚きとかではない。呆気だ。
俺はリーバーを持ち上げる。そして歩き出す。
コンコンッ
扉の戸を叩く音が廊下中に響き渡った。その音に扉の戸が開けられた。白い服を着た女性が出てきた。たが女性は一瞬目を見開く。
扉を叩いたであろう、人が居ないのだ。帰ろうとした時、壁に寄りかかるリーバーに気付いた。女性は慌ててリーバーを中に入れる。
カッチャン
扉は閉じられた。そして俺は壁を通り過ぎ、扉の前に立つ。そして扉に額を付ける。
ただの、物だった筈なのに。
何時の間に俺の中に入ったのか。
「あーあ。」
それでも、俺の考えは変えないから。
「本当に憎たらしい。」
お前は物だ。
「でも、愛しているかもね。」
俺はそう呟きながら、クスクスと笑った。
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@言い訳@
ティキリバ!久しぶりだ!そしてシリアスじゃないし、甘くも無い。orz(ド殴)気付けば、最初からお前は物じゃなかったかもね。と言うのが一番の落ち(ド殴)
色々とスイマセン。失礼します。平成20年10月12日