此処は科学班フロア。

 そこに室長である、コムイ・リーと一緒に来た者がいる。

 胸まである明るい茶色髪を後ろで結んでいる。背はジョニーと同じぐらいであろう。輪郭からして少女を連想される幼い顔。目の色は色素の薄い青。しかし、着てる化学班の制服は男モノである。それに、細身とは言え筋肉がついており、肩幅も広い。


「えーっと、隠し子ですか?輪郭辺りが似てるようなー。」

「あぁ、確かに。」

「確かに、じゃない。」


 声は声変わりの途中なのだろうか?声は高くも低くも無い、ソプラノのだった。声からして、青年だろう。

 青年の肩にコムイは手を置く。


「諦めないよ。誰も分らないって。僕も未だに信じられないしね。」

「まぁ、自業自得だしな。」

「って?誰なんですか?」


 何処からか飛ぶ声に青年は顔をあげた。


「科学班班長、リーバー・ウェンハムだ。」

「「〜「「え、ええええええええっ!?」」〜」」



【Look ten years younger】



 リーバーは実験を行っていた。たが、調合を間違い、モクモクと煙が出てき、この姿になったらしい。


「リーバー君の記憶と検証した結果、体が約10年前ぐらいになっている。」

「記憶は無くなってない。仕事に支障は無いとみなし、俺は仕事に戻る事にした。」


 約16歳のリーバーはやっぱし科学班班長リーバー・ウェンハムで頼りになる。が、見かけが子供の為、迫力が無い。逆に、働かせじゃ駄目だ、と思ってしまう。

その時、ギュルルルルッと音が鳴る。それはリーバーのお腹から。夜からずっと実験をしており、朝飯を抜いていたのだ。リーバーは顔を赤く染める。


「ほら、仕事をするぞ。」

「班長、お腹空いてるんじゃないんですか?」

「んなの、昼間まで待てば良いだろ。後は飲み物とかで腹を膨らませるとか―――」

「駄目ですよ!!」

「成長期の体なんですから!」

「いや、薬の効果が切れれば成長期とかは――」

「駄目ですよ!当分はそのままかもしれませんし!若い体に無理は駄目です!」

「・・・若い体って・・・。」


 何時もと違う科学班班員に身を引いてしまうリーバー。今のリーバーの体は確かに若いが、その細胞まで若返ったとは限らない。実際に10年前のリーバーはもっと痩せていた筈だ。そこから考えれば、若返った、と言うよりも記憶に残る昔の自分の姿に再生している、と言って良いほどだった。

 と、難しいことを考えても今は、若返った、以外ないのかも知れない。

 それに、お腹が空いたのは真実。


「じゃぁ、行って来る。」

「あ、俺も行きますよ。丁度休憩だし♪なぁ、ジョニー。」

「え、俺もスか?」

「どうせ食堂に行くだろ。」

「何か、ごめんな。」

「いえ。」

「マービンとジョニーも行くなら僕も―――」

「「「駄目です。」」」


 そうして、リーバーとマービンとジョニーは食堂へ向かった。




 此処は食堂。

 リーバーは食堂にある椅子に座っていた。机に肘をつき、頬つえをついている。食べたい物は頼んだ。そして料理が出来るまで待っていようとした時、マービンが『俺等が持って行きますので、席とってください。』と言われ、此処に居る状況。

 完璧に子供扱いされてると思い、リーバーは頬を膨らませた。その時、探索隊の人、二人がリーバーに近づいてきた。


「やぁ、見ない顔だね。」


 そのまま二人はリーバーの前の席に座る。今のリーバーは約16歳の時のリーバーだ。その頃は地元の学校に通っていた時だ。見たこと無いのは当たり前だ。

リーバーは二人の方を向き、笑みを見せる。一々自分の失敗談を語るのが嫌だったから知らないフリをする事に決めた。実際に数回食堂や廊下で擦れ違っただけだ。勿論会話はした事はない。あったら覚えている。


「初めまして。」

「初めまして。最近配属なったのかい?」

「いえ。大部前から科学班に配属してました。」


 リーバーは笑顔のまま言う。嘘は付いてない。探索隊は、へぇー、と呟く。そしてリーバーの頬に触る。


「こんな色っぽい人を見逃すたぁ、俺の目も節穴だな。」

「・・・そう。」


 リーバーは頬を触れる手の手首を握り、離す。探索隊は間違い無くリーバーを女の子だと思っている。そしてあろう事かナンパをしてきているのだ。

仮にリーバーが女の子だとしても、探索隊はかなりのロリコンになる。もう一人は何も言わず、ニヤニヤと笑みを浮かばせていた。嫌なる女性、恥かしがる女性を見たいのだろう。

 冗談じゃない。リーバーはそう思い、拒絶する方向に向かう。


「ねぇ?一緒に食べない?」

「生憎、一緒に食べる約束をしてるので。」

「名前は何で言うの?」

「俺は深く関わる者以外に名前を言わない主義なので。」

「俺って言うんだ。」

「男ですからね。」

「まだまだ、冗談を。」


 完璧に男であることを信じてくれず。確かに、髪も長くて女性に見える。いや、少女に見える。だから、ロリコンなのだ。

 兎に角、男である事を認めさせたかった。


「嫌ですねー。俺は男ですよ。」

「でも、こんなに可愛い。」

「(ロリコンが。)そんな、約16歳の野郎ですよ。てか、科学班班長ですよ。」

「あははっ、科学班班長はもっとおっさんだよ。」


 リーバーはその一言に∞ダメージ食らう。確かに、実年齢よりも老けて見える。それは目の下の隈や顎髭からだろう。あるいは疲れ顔。苦労してるんです。班長は。

 でも、探索隊は続ける。


「班長に憧れるのは良いけど、性格だけにしなよ。って言うよりも、君みたいな可愛い子に科学班は似合わない。あんなの、無駄じゃない?実験をしてさ、ほどんと失敗じゃないか。安全地に居るなのに・・・本当に役に立たないよ、あの班は。」


 ははっ、と笑うロリコン探索隊。リーバーもつられて笑う。その場が和やかに包む。たが、そんな和やかはすぐに崩れる。

 リーバーは男性の手首を強く握る。ギシギシッと骨が軋む音がした。ロリコン探索隊はリーバーを疑視する。

その目に映ったリーバーは、探索隊を睨みつけていた。光を一切通さない瞳で。


「科学班をなめて貰いたくない。確かに、貴方がた探索隊に比べたら、安全地かもしれない。それでも、その分科学班は神経や寿命を削り、書類や実験をしている。失敗をしてもめげずにまだ挑戦し続けている。」


 自分の事はどうでも良い。でも、科学班の事を馬鹿にするのは嫌だった。

 リーバーは真剣な眼差しに、言葉に探索隊は目を見開いた。そして意見の擦れ違いによる、イラたちが生まれた。


そのイラたちのまま探索隊はリーバーを殴った。


 リーバーの口端からツーと血が流れる。


「好い気になりやがって!!」


 まだ殴りつけようと手を挙げた時だった。

 食器が落ちる音と一緒に腕を掴む音が響き渡った。

 腕を掴んだのはマービンだった。

 マービンと探索隊は目が会う。空気がビリビリと張り詰める。

 それを破るのは、ジョニーだった。


「ちょっ、班長大丈夫スか!」

「あぁ。何とか。」


 リーバーは殴られた場所を押さえる。

探索隊は周りの視線に我を取り戻す。


「ウェン。大丈夫か?」

「え、あぁ。」

「ごめんな。ウェンは中東支部から来た奴なんだ。本部に憧れてね。」

「はぁ。」

「後、お前等、ウェンで良かったな。」

「へ?」


 マヌケに返事を返してしまった探索隊。

マービンは空いている片手でタバコを口元から離し、煙を出す。


「俺等だったら、殺しかけていたかもしれない。」


 そう言うとマービンは腕を離す。探索隊は周りの圧力(プレッシャー)に耐え切れず、その場から出て行く。

 その場はそれで収まった。


「有難う。」

「いえ。・・・あんまり無理せんといてください。班長が違う班の部下に暴力を振って、辞めさせられた、何で恥かしいんですから。」

「ははっ、気をつけます。」


 実際にはリーバーも、殴り飛ばそうか?、と思った。どうせ姿かたちが違うのだから。でも、出来なかった。殴ったら、殴り返されて・・・と繰り返されるからだ。

リーバーは下を向いた。その時マービンが落とした食事が目に入る。その中にリーバーが頼んだ物もあった。

マービンはリーバーの視線に気付き、バツの悪い笑みを浮かべた。


「スイマセン。」

「お腹空いたー。マービン先輩、早く食事―。」

「・・・・はい。」

「てか、3分ルールで食べれそう。」

「無い無い。そんなルール無いッス!俺のを食べてください。」


 リーバーは殴られた頬を触りながら笑みを浮かばせる。


 久しぶりに殴られた。


 科学班班長と言う高い地位を持つリーバー。


だからこそ、見えなかったモノがあった。


 実験は失敗したが、それでも周りの本音を聞けた。


 それだけで、成果、だと思った。



「さーて、どうお仕置きしてやろうかな?」

「マービン・・・班長恐いッス。」

「完璧にスイッチ入ったな・・・うん。」




お・ま・け・(?)


 食等の事件から一日。リーバーは元の26歳の姿に戻った。

 そして戻ってから数時間後の食堂。

 探索隊の二人組みが食べてる前の席に人物が現れた。短髪の明るい茶色髪に色素の薄い青い瞳。そう、リーバー班長だ。


「やぁ、前良いかな?」


 その頬には殴られた後があった。それを見て、探索隊は断れなかった。リーバーは前に座り、ロリコン探索隊を満面の笑みのまま見つめる。その視線に耐え切れず、探索隊は聞く。


「あの・・・何でしょ?」

「俺さ、昨日言われちゃったんだよなー。」

「な、何をですか?」


「おっさん、って。」


 リーバーの一言に探索隊は体を振るわせた。リーバーは変わらずに、自分の肩を揉み始める。


「あー肩凝ったなー。」

「あの、お、俺が揉みますか?」

「え?良いの?」

「はい。」

「じゃぁ、足お願い。」

「・・・ぇ・・・」

「・・・やりたくないなら良いよ。」

「や、やります!」


 探索隊はそう言うと机の下に潜り込み、リーバーの履いてる靴を脱がせ、足を揉む。

 リーバーは笑みを浮かべながら、もう片方の、靴を履いた足を探索隊の額に押し付ける。


「気持ち良いよ。」

「はい。」

「後、靴汚れてるから舐めてよ。」

「はい!」


 探索隊はそう言うと―――。


「あードS班長が来たな・・・。」

「凄い恐い・・。俺は死ぬな。」

「食べ物の恨みだろ・・・あれ。」

「え?殴った恨みじゃなくて?」

「俺の経験からして、食べ物だな。」


 青ざめながらマービンとジョニーは食事をボソボソと食べる。


 そして、その探索隊はMと活したそうです。


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@言い訳@リクエスト内容⇒『10歳若返った班長(中身はそのまま)科学班+室長』

 室長出てなくてスイマセン!(ド殴:一番の所を!)どっちかと言うと科学班+探索隊ですね・・・私が書く探索隊は悪者だらけですね・・・皆優しいですよ^^;(殴)そして、ドSリーバーさん・・・本当に怒った時だけですからw(ド殴)後は放置プレー(ド殴:何処まで書く気だ!!)
 気に入らなかったら申しててくださいm(_ _)m
 色々とスイマセン。失礼します。平成20年8月12日


背景画像提供者:MECHANICAL
 asagi様