こんなに体が変異をするとは、有り得ない事だ。

 体の質量も減っている。その減った部分は何処に行ったのだ?


 減ったにも関わらず、普通に動ける。何故だ?



 と、その前に。



「この、馬鹿室長っ!!!」


 精一杯叫んでるのに、声は成人男性の平均の声、だ。



【Small】



 此処は科学班フロア。科学者の多くはある机の上のモノに注目をしている。

 明るい茶色髪に色素の薄い青い瞳の男性。男性の身長は15Cmぐらいで、人形のようだった。

 男性は科学者を見る。生きてるのだ。


「班長も、毎回毎回大変ですねー。」

「俺、こんなに体が変わって・・・将来が恐い。」


 男性は科学班班長、リーバー・ウェンハムだった。リーバーは溜息を吐く。原因は勿論、室長であるコムイ・リーだ。薬を無理矢理飲まされたのだ。

 その時、科学班フロアに入る者が現れた。マービンにジョニーだった。ジョニーは嬉しそうにリーバーの前に人形用の服を大量に出す。

 今のリーバーは体に布を巻き付けている状態だ。裸当然だから、最低でも服を着せようと持ってきたのだ。


「戻ったら敗れる。」

「大丈夫ッス!これは町に出てまとめ買いした奴ですから。」

「まとめ買いって;」

「俺からのプレゼントですよ。」


 そう言うとマービンがニコッと笑みを浮ばせた。リーバーは異様な汗を流す。

 絶対に遊ぶ気だ。着せ替え人形のようにする気だ。

 着せ替え人形で遊ぶ人は大抵女の子で・・・女の子は可愛い物好き。だからだろう。全部が全部ドレスだ。


「待て!俺に女装をしても似合わないだろ!」

「何言ってるんですか。似合わないから楽しいんですよ。」


 正論を口にするな!!!とリーバーは心の中で叫ぶ。似合わない奴を見て、嘲笑う。それほど楽しい事は無い。S組であるリーバーはそう思った。

 マービンは小さな服を一つ手に取る。桃色のフリフリが付いたドレスだ。


「お前は俺に恨みがあるのか?」

「んー。別に無いけど・・・ほら、俺って快楽主義者ですから。」


 そう言うとそのドレスをリーバーに押し付ける。少しよろけるが、持ちこたえる。小さくなる、と言う事は力も無いと言う事だ。

 今のリーバーに拒絶は出来ない。リーバーはマービンを睨むが、マービンに効く訳がない。さっきも言ったがマービンは快楽主義者で、興味を持つモノにはどことんやって、興味を持たない奴はめんどくさがる。

 マービンはバスタオルを取り出し、リーバーを中心に被せる。そしてバスタオルの真ん中をつまみ、20Cmほど上げる。


「着替え終わったらタオルを引っ張ってください。」

「マービンって以外に容赦ないよね・・・。」

「仕方ないさ。マービンはそう言う奴だよ。」


 何処か天然だけど、抜かりが無い。そして自分にどことん素顔な人間。それでも、後輩には優しい。先輩にも評判は良い。社交的な人。変わった奴。

 リーバーは着替え終わったのか、バスタオルを引っ張る。そこにはピンクのスカートの両端を握り、礼儀良くお辞儀しているリーバーの姿があった。

そんな狂ったリーバーの姿を見て、周りは引いた。たが、マービンは変わらずにリーバーを見る。


「そうやって、萎えさせるつもりですか?」

「ふふっ、良く分かったな。」

「顔、真っ赤スよ。」

「何か、マービン慣れてるなー。」


 マービンは楽しそうにリーバーを見る。それにつられるように、リーバーを着せ替えをする。

 帽子を被せたり、ハイヒールを履かせたり。



「何か、飽きてきたな・・・。」

「ははっ、マービンは仕事をしろ。」

「俺は今日は休みです。」


 マービンに一言にリーバーは、そうだったな、と苦笑いをしながら呟く。

 さすがに仕事場は邪魔になると思い、仮眠室に移動したのだ。今はマービンと二人きり。たまに科学班班員が休憩時間に来ては遊んでいくのだ。

 マービンも帰りたいが、まさか女装したリーバーを置いて行くなど出来なかった。マービンはパンを齧りながら疑問を呟く。


「班長って、そのまま伸縮されただけですか?」

「あ?何が言いたい?」

「体の作りとか変わってないんですよね?」

「・・・恐らくそうだろうな。」


 リーバーがそう言うと、そうですか、と呟く。体は変わらない。周りが大きく見えるだけだ。後は声までもが小さくなっており、声を張らなければならない。それ以外は変わらない。

 マービンは持っていたパンを千切り、リーバーに渡す。リーバーは体全体で受け取り、ハグハグと食べ始めた。


「しかし、一番の被害者はもしかしたら室長かもしれませんね。」

「え?」


 マービンの呟きにリーバーは聞き返してしまった。室長は一番の加害者の筈。なのに何故間逆の事を言う?と。

 マービンは笑みを浮ばせる。


「だって、室長と班長は付き合ってるんでしょ?」

「なっ!」


 確かに付き合ってるが、周りにバレないようにしていた。なのに普通にバレでいる。

 いや、マービンだけかも知れない。マービンはその手の情報をかき集めるのは得意そうだし、勘も女性並みに鋭い。


「だから、こんな可愛い可愛い班長に触れられなくて可哀想だなーと思いまして。」

「ば、馬鹿言うな!俺は迷惑してるんだ。」


 こんなに体が小さくなって・・・。仕事が出来ないし、よちよちと外も歩けないのだ。


「でも、構って欲しいから作ったんじゃないですか?あの薬。最近急がしかったですからね。」

「そんな理由で薬を作って貰いたくないな。」


 リーバーはそう言うと自棄食いのようにパンに齧りつく。そして沈黙が流れる。

 リーバーは食べ終わる。さすがに大きかったか、リーバーは少し苦しい顔をする。


「付いてますよ。」


 そう言うとマービンはリーバーの頬を人差し指で拭う。


「偉大な科学者ほど、求めたくなるんですよ。」

「知ってる。」


 マービンの読みは当たってるかもしれない。

最近忙しかった。だから、リーバーはコムイに近づかなかったのだ。邪魔になると思ったからだ。

歩む足を止めても、此処は戦場。恋だの何だのが許される訳がない。ましてや同性同士などもっての他だ。

だから付き合ってることは隠してる。


「でも、室長よりも班長の方が求めてる。」


 リーバーは深く目を瞑る。


「・・・知ってる。」


 ガチャッ


 そして扉が開けたれた。そこに入ってきたのは科学班室長の、リーバーの恋人のコムイ・リーだった。


「室長。」

「聞かせて貰ったよ。」


 そんな悪い事を言って無いとは言え、リーバーは冷や汗を流す。


「僕は間違っていた。」


 そう言うとリーバーに近づく。リーバーは分らなかった。何が間違っているのだろうか?薬のこと?それなら何故こんなに真剣な顔をするのだろうか?

 コムイはリーバーを軽々持ち上げ、ギュゥゥゥと抱きしめた。



「君はツンデレだったんだねっ!!!!」


「・・・はい?」


 何がどうなってツンデレになったか分らないリーバー。


「だっていつもは、仕事をしろ仕事をしろ、と言うのに、さっき知ってるとか、優しい言葉をしてくれたじゃないか。」


 あれはどっちかと言えばブルーになっていたのだ。後、仕事をしろ、と言うのは本音である。

 リーバーはマービンを見つめる。マービンはニヤニヤと笑みを見せていた。


「リーバー君大好きだよ!!」

「ぎゃぁぁぁっ!!」


 今のリーバーをコムイに見せたらどうなるか。マービンは興味を持ち、実行したのだ。


「室長が班長を真っ先に襲う。」


 メモ用紙にそうメモる。これはブックマンも知らない情報だ。


「それじゃぁ、ごゆっくりvV」

「マービン!デメェ!」

「リーバー君は女装しても小さくなっても可愛いよっ!!」


 ガッチャン


 次に見た姿は、元の大きさに戻り、グッダリした班長だった。


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@言い訳@リクエスト内容⇒『ちっちゃくなった班長で遊ぶ科学班』

 スイマセン!科学班全然遊んで無いですよねorz(ド殴)その後は・・・ウフフッvV(ド殴)体がそのまま縮んだから、体の機能はそのまま♪(ド殴:話を広げるな!)
 気に入らなかったら申しててくださいm(_ _)m
 色々とスイマセン。失礼します。平成20年8月30日

背景画像提供者:Abundant Shine 裕様