大切な君へ。


 君が誰かにあの言葉を言われる前に、僕が言うんだ。


 言う時間まで、君は此処に居てくれ。



【Happy Birthday Komui Reever】



 此処は司令室。机には書類の塔が立っていた。

 科学班班長、リーバー・ウェンハムはその塔をもう一つ作る。室長、コムイ・リーはそれを見て、眉間に皺を寄せる。


「・・・何でこんなに仕事があるのかなー。」

「アンタがサボるからでしょ。」


 コムイはそれを聞くと、頬を膨らませる。だが、リーバーに届く訳が無い。


「仕事してくださいよ。」


 そう言い背を向け、扉に向かう。


「ちょっと待って!」


 コムイの言葉にリーバーは止まり、ムスッとしながらコムイを見る。


「何スか?」

「もう少しだけ此処に居てくれるかな?」

「何で?」


 リーバーは意地の悪い笑みを浮かべる。その笑みにコムイは目を見開く。そしてすぐに苦笑いを浮かべる。


「知ってるくせに。」

「でも、それが本当にそれなのか、分かりませんよ?」

「ふーん。」


 リーバーは仕事で忙しすぎている。だから、気付いて無いと思っていた。どうやら気付いていたらしい。

 コムイは立ち上がり、リーバーに近づく。そして頬に触れ、コムイはリーバーの顔に近づき、重ねる。


 ゴーンゴーンッ・・・・・・


 今日と言う日が終る音。今日と言う日が始まる音。


 音が消えた時、コムイはリーバーから離れる。


「誕生日おめでとう。・・・予想と合っていた?」

「えぇ。プレゼントは違いますが。」


 リーバーは苦笑を浮び上げる。


「有難うございます。」

「こちらこそ、有難う。生まれてきてくれて。」


 コムイはそう言うと、リーバーを抱きしめる。


 より強く。



「ぷっ、あはははっ」

「何で笑うのさ。」


 リーバーは何故か笑い出す。それにコムイはムスッとする。リーバーは笑いを堪えるが、中々収まらない。


「だ、だって、くさいなーとおも、ひ、て・・・。」


 リーバーは笑い涙を拭いながら言う。コムイはより一層、ムスッとする。


「悪かったね。くさくで。」

「あれ?いじけましたか?」

「そりゃぁ、ね。」


 折角、リーバーを喜ばせようとした行動を笑われ・・・嬉しい人は居ない。


「・・・でも、凄い嬉しかったッス。」


 リーバーは笑い声を止め、笑みを浮かべる。その目には笑い涙とは違う涙が浮んでいた。



 君の一番になりたいから。


 本当は、ずっと君の笑顔が見たいんだ。


 でも、そんなの出来ないのを知っている。



 だから、今だけ、このままで良いかな?


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@言い訳@
 コムリバ編w・・・うん。気付いてる方も入ると思いますが・・・ティキリバ(9/7)⇒クロリバ(9/7)⇒コムリバ(9/8)です(ド殴)誕生日ssって難しいですね!(ド殴)
 リーバー班長誕生日おめでとう!!これからもコムイさんとラブラブでw(ド殴)
 色々とスイマセン。失礼します。平成20年9月8日


背景画像提供者:Abundant Shine 裕様