此処は科学班フロア。そこには、どよめきが走っていた。


「スイマセン!スイマセン!!」


 ジョニーは周りの視線にピクピクしながら科学班班長、リーバー・ウェンハムに謝る。リーバーは色素の青いタレ目をしており、顎にはヒゲがある。それがリーバーの特徴であるが、もう一つの、ツンツン立てられた髪は今は無かった。

 明るい茶色髪が胸元まで伸びているのだ。


「悪夢、再び。」

「メモるな!」


 マービンの言動に突っ込むリーバー。

 バク支部長の誕生日プレゼント―最終的に違う訳だが;―の画期的育毛剤を倉庫に運ぼうとした時、転んでしまい、リーバーに掛かってしまったのだ。


「本当にスイマセン。」

「もう良いよ。俺も不注意だった。」


 リーバーは許すと、ジョニーはニッパーと笑みを浮かべる。


 その時、扉が開けられる。


「ご飯持って来たわよーって、あら?リーバーちゃん!」


 料理長のジェリーが入ってきたのだ。リーバーの顔は一気に引き攣る。


「リーバーちゃん、可愛いわよwこのくらい長かったら、遊べるわね。」

「いや、これは事故で・・・。」

「これは遊びがいありますよw」

「マービン!」

「あらあらwそれじゃぁ来て貰うわよvV」


 そう言うとジェリーはリーバーの襟を握り、引きずり、去る。周りはその様子を見て、人さらい?!、と思ってしまった。



【A Hairstyle】



 此処は食堂。


「さぁって、どんな髪型が良い?」

「・・・もう、好きにしてくださいよ。」


 ジェリーはそれを聞くと、笑みを浮かべながらリーバーの髪を指に絡める。リーバーは椅子に座り、最近ハマった素麺を啜り食べる。ジェリーはクスクスッ笑いながらリーバーの髪を櫛で解かし始める。

 リーバーは溜息をし、目線を横にずらす。


「それで?何でマービンが此処に居る?」

「そりゃぁ、俺が居なくじゃ始まらないでしょ?色々と。」

「何が始まらないのかな?ん?」

「いはい。」


 リーバーはマービンの両頬を握り、限界まで伸ばす。マービンは涙目になりながら、リーバーの腕を掴み、離そうとするが、リーバーの怒りはそう簡単に収まらない。


「ほうりょくはんはーい!」

「お前が変な事を言うから悪いんだよ。」

「リーバーちゃん!マービンちゃんを苛めちゃ駄目でしょ!」

「イテッ」


 ジェリーに頭を叩かれ、リーバーはマービンから手を離した。そしてその手を叩かれた頭の上に置く。だが、邪魔、と言われその手も退かされる。

 ジェリーはリーバーの髪を掴み、ヘアゴムで結ぶ。


「出来たw」


 ジェリーがそう言うとリーバーに手鏡を渡す。リーバーは手鏡で自分の髪型を見る。髪は頭の上で二つ、結ばれている。ツインテール。リナリーと同じ髪型だ。


「似合ってますよ。」

「可愛いわよvV」

「スイマセン。んな同情入りませんから。こんなヒゲ面の男がツインテールって!」

「自分を低く見ちゃ駄目よ。」


「俺は現実を言ってるんです。」


 リーバーは冷静に言い、改めて自分の姿を見る。前髪があるからまだマシだが、それでも見れた者じゃない。おっさんが女子高校生にコスプレをしたようだ。

 ジェリーはリーバーのまさかの反応にムスーッとしながら、ヘアゴムを解く。


「もう、わがままねー。」

「てか、俺はマービンみたいに一つ結びで良いんですけどね。」

「スイマセン。俺の名前を出さないでください。」

「お前はさっさと仕事に行け。」


 リーバーが睨みながらそう言うとマービンは、Oh、と言いながら大げさに肩をすくめる。リーバーはその反応を見てイラつくが、手は出せない。出せば、まだ頭を叩かれる。

 ジェリーは楽しそうに結ぶ。


「出来たわ。」


 そう言うとジェリーはリーバーに手鏡を見せる。と同時にマービンはリーバーの髪を見て笑う。


「ぷ、ぷははははっ!!」

「笑うな!!」


 それは二つの三つ網が肩に乗っているのだ。どこぞやの乙女のようだ。


「てか、リーバーちゃんはひげを生やしてるから悪いのよ。」

「・・・いや、全体的に諦めましょうよ。」

「駄目よ!リーバーちゃんは可愛くなる筈!」

「ぎゃははっ!そうですよ!班長は可愛いくなりますよ!」

「笑うな!」


 確かに、今は笑うべき姿かもしれない。しかし、リーバーの外見上仕方ないのだ。完璧なる男顔で、身体も程よく筋肉がついている。誰もが、男だ!、と言う姿から、乙女チックな髪型にする方が間違っているのだ。

 それでも、オネェのジェリーは目を輝かせる。リーバーはそんなジェリーの目を見て、顔がひきずる。


「あの〜ジェリーさん?」

「私が、リーバーちゃんを可愛くしてあげるわvV」

「え?え?いや、それは、ちょっ――――」


 リーバーは完璧にジェリーに囚われた。それを見て、休憩時間ギリギリまでマービンは笑いこけていた。




 それからリーバーの休憩時間が終って少し遅れた時間。リーバーは科学班フロアにやってきた。

 その変わりきったリーバーを見て周りは声を失う。


 ヒゲはそられ、化粧をしていた。髪はおろし、先っぽにパーマをかけていた。服装もプカプカのモノで、顔のえらを隠している。

前見たく、無理がある感じではない。


女性ではないが、可愛い、と思えるほどだった。


 科学班班員はそんなリーバーを見て頬を紅く染め、鼻を掻く。リーバーはその様子を見て、声をあげる。


「誰か否定しろよ!」

「いや、何で言うか・・・可愛いですよ。うん。」

「否定できませんね。」

「さすが!班長!」

「あはははっ、良かったじゃないスか!新たな自分と出会えて。」


 マービンの一言に頬に怒りマークを浮かべるリーバー。リーバーの殺気に気付き、マービンは逃げ出す。それが合図のようにリーバーは走り出す。


「待て!!大体、お前がジェリーさんに変な事を吹き込んだのが悪いんだ!」

「あはははっ、班長、一応俺が先輩なんスよ!」


 そして追いかけっこの末、マービンは捕まり、説教をされたと言う。


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@言い訳@リクエスト内容⇒『ふたたび画期的育毛剤の被害にあう班長』(班長+科学班+ジェリー)

 かなり遅くなってスイマセン!凄い、待った割には駄目駄目でスイマセン!ほどんと、班長+マービンでスイマセン!(ド殴)髪弄りを・・・そして、私はオシャレが得意じゃないので、全然上手く書けずorz(殴)
 気に入らなかったら申しててください。
 色々とスイマセン。失礼します。平成20年9月12日


背景画像提供者:Abundant Shine 裕様