僕の恋人、スパナは変わった奴だ。
何考えてるか分からない。変わった奴だ。
それでもスパナは僕にとって、癒しだ。たまに会話が交わらず、イラつく事はあるが・・・。
【Lonely】
僕はPCの前でプログラムを作っている。周りには人が居ない、と思う。爆音で音楽を聴いてるから分らない。
キーボートを打つ音すらも聞こえない。
後少し。後少しで出来る。
その時、ヘッドホンが取られる。チェルベッロだろう。僕はムスとしながら後ろを振り向いた。そしてすぐに目を見開いてしまった。
後ろに居たのはチェルベッロと同じ無表情をしている、僕の恋人であるスパナだった。
僕は苦笑いをする。
「どうしたんだ?」
スパナが僕の研究室まで来るなんで珍しい。いつもは僕がスパナの研究室に入るのに・・・。
「呼んでも振り向かなかったから、ヘッドホン取った。」
そこで早速会話が噛み合ってないが、それは何時もの事だ。それに、スパナが言ってる事は正しい。ヘッドホンをしていて、爆音で音楽を聴いていて、だから声を張らないスパナの声に気付かなかった。
「ごめん。スパナ。」
「・・・別に良い。謝る必要はない。」
そう言うとスパナはPCの画面を覗き込む。ジーと見つめたまま、動かない。もう、全部読んでる筈なのに・・・。
「・・・スパナ?」
「・・・。」
返事が無い。これはどう言う意味だろうか?スパナは自分の、興味を持ってる事はテンションを上げたり、ベラベラ喋るが、他の話題や自分の考えはあんまし表さない。
嬉しい、は何となく分るが・・・普通の時と怒ってる・不機嫌の時の違いが今ひとつ分らない。だが、今の状況から見て、怒ってる、だろう。
「・・・怒ってる?」
僕がそう問うとスパナは首を縦にコクと頷く。どうやらスパナは怒ってるらしい。でも、何で怒ってるのだろうか?分らない・・・。
「何で怒ってるの?」
僕がそう言うとまた、黙り込む。僕はイラつき、スパナを無理矢理僕の方に向かせる。
「何で怒ってるの?って聞いてるんだよ?」
僕がトーンを低くしながら言うとスパナはプイと目線をずらす。何なんだ。一体!
僕は眉間にしわを寄せながらスパナを見る。そうすると、スパナは重い口を開いた。
「―――から。」
「え?」
「呼んでも・・・気付いてくれないから。」
僕はその言葉に目を見開いてしまった。
「さっき、謝っただろ?」
「・・・だから言いたくなかったんだ。謝れても、ムカムカが収まらない。」
「ムカムカ?」
僕は小首を傾げた。スパナは僕を見つめる。何処か苦しげに瞳が揺れてる、気がした。
「・・・ずっと音楽を聴いていて、ウチの事に気付かなくて・・・それは仕方ない事なのに、胸の奥がモヤが掛かったように苦しい。」
その言葉を聴いて、僕はすぐある単語を思い浮かべた。
僕はスパナを引き寄せ、受け止める。スパナの背に腕を回し、強く抱きしめる。
「それは、寂しい、じゃないかな?多分・・・。」
「・・・寂しい?」
研究をし続けて・・・今思えば、最近スパナと会ってない。スパナ自ら来たのに、音楽を聴いていて気付かなかった。
「ごめんね。気付かなくて。」
「正一は悪くない。」
「ははっ、有難う。」
そう言うとスパナの額にキスをした。スパナは加えていた飴をモゴと動かす。どうやら、嬉しいらしい。
それが面白く、クスと笑う。
「今度は寂しがらない様にするから。」
「・・・正一、ウチは犬じゃない。」
どっちかと言えば、猫だよね。そう思いながらクスクス笑う。
変わり者で、自分の考えを上手く表さない恋人。
だから、僕が気付かないとイケナイ。
寂しがる前に、苦しむ前に、僕が側に居なきゃイケナイんだ。
「スパナ、愛してるよ。」
だって、僕はスパナを愛してるのだから。
「うん。知ってる。」
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@言い訳@
その数日後にスパナは裏切る、とvV(ド殴)嘘です。嘘です。スイマセン。初めての正スパです。凄い、γさんよりも、ヘタレじゃない・・・何故だ!!(ド殴:知るか!)
色々とスイマセン。失礼します。平成20年9月12日
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