丸まるで真っ赤な金魚。
その金魚はお前みたく、自由気ままに泳いでる。
【Carassio】
今日はジャポーネのお祭り。ワイワイとジャポネーゼが着物を着て歩いている。屋台から良い臭いが漂う。
そんな中、γとスパナが歩く。二人とも女性物の着物を着ており、周りのジャポネーゼは嫌な目で見る。勿論、そんな事気付く訳が無い。
スパナは綿飴を食べながら屋台を除く。ジャポーネ好きのスパナはジャポーネのお祭りに参加できて機嫌が良いのだ。
それと間逆でγは無理矢理華やかな着物を着せられ、機嫌が悪い。
「γ、まだ怒ってるの?」
「無理矢理だからな。」
「そんなγに綿飴をあげる。はい、あーん。」
スパナはそう言うとγに綿飴を近づける。その優しさにγはイライラ感が減る。今のスパナの姿も可愛い。華やかな衣装で、男でも似合っている。
γは綿飴を食べようと少し屈み、綿飴に近づく。だが、スパナが何かを見つけ、γが食べる前に歩き出す。勿論、一口も食べていない。
「おいおい。気まぐれを通り過ぎて、酷い奴だな。」
γはそう言うと溜息を吐き、スパナを追いかける。イライラよりも、虚しさ、悲しさが溢れる。そんな事、スパナは知らない。
スパナは目を輝かせながらしゃがみ込み、背が低い面積が大きい水槽を覗き込む。
γも覗き込む。そこには、小さな赤い魚が泳ぐ。金魚だ。γは金魚を見た後、スパナの方を向く。そして顔を歪ませる。スパナが目を輝かせながらγを見つめているのだ。
「な、何だよ。」
「やりたいなーって。」
「やれば良いだろ。」
「γと違って、ウチは給料が少ない。」
「少ない、じゃなくで、モスカに使っている、だろ?」
勿論モスカ製作にも資金は出る。しかし、その資金では足りないのだ。スパナは日々新しいモスカを作っている。だから自費を払ってまで作っているのだ。
それほどモスカにかける思いが強い。
でも、これとそれと別だ。やりたいなら、計画的に使うべきだし、モスカに使っているのを良いように思ってないγはもっと出したくない。
「・・・綿飴あげるから。」
「さっきも言われたけど?」
「金魚すくい、一回100円。」
「知るか。」
「知れ。」
「それが人に頼む時の態度か!」
スパナはムスッとしたままγの足に抱きつく。
「100円。100円。」
「お前は餓鬼か!二十歳(はたち)は越えているだろ!」
γはそう言うと足をあげ、振る。スパナは頬を膨らませながら離れる。それでもγは払わない、つもりだった。γは、はっ、と周りの視線に気付く。
それもその筈。外国人で男が女物の着物でモメているのだ。嫌な目線がならない訳がない。
「・・・仕方ない。一回だけだぞ。」
そう言うとγは自分の財布から100円を取り出し、スパナに渡す。スパナはニコォと笑みを浮ばせる。
そしてその100円を屋台の主のおじさんに渡す。おじさんはポイと水が入ったボールをスパナに渡す。スパナは着物の裾を捲る。そしてポイをゆっくりと水槽の中に入れる。
金魚の下に忍ばせ、ゆっくりと上げる。が、ポイの紙の半分は敗れてしまう。
「あ;」
「お前、かなり不器用だな。」
「・・・まだ半分残ってる。γ頑張れ。」
「はぁ?!」
困惑するγにスパナはポイと水が入ったボールを渡す。γは、何で俺が・・・と呟きながら構える。
「頑張れ。γ。」
スパナはそう叫ぶ。γはポイを金魚に近づけ、柄で掬い、ボールに入れた。その時に金魚の尻尾で紙が破れてしまった。
「おおっ。」
それでも一匹掬えた事に感激するスパナ。γはおじさんに金魚を渡し、水の入った透明のビニール袋に入れてもらう。
それを受け取りγは取った金魚をスパナにあげる。
「凄い。γ。」
スパナはそう言うと狭そうに泳ぐ金魚を右から下からと見つめる。γはそれを見て自然に笑みが浮ぶ。やっぱし、スパナの喜んでる顔を見てる心が落ち着く。
「γ。」
「ん?」
スパナはγの両肩に手を乗せ、背伸びをし、γの口にキスをする。そのキスはすぐに終わる。
スパナは頬を紅く染め、口端を上げながらγを見上げる。
「有難う。」
「お、おう。」
γは急な事で状況が読めなかったが、それだけを言う。そんなγを見てスパナはクスクスと笑う。
「γ、金魚みたいに顔が真っ赤。」
「な、お前が急にあんな事をするからだろ!」
γがそう言うとスパナは笑いながら逃げる。γはスパナを追いかける。
真っ赤な金魚。
頬を赤らめさせる君は、金魚のようだ。
何で、ベタかな?
「ただの褒め言葉なんだけどなー。」
「とこがだよ!」
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@言い訳@ Carassion=金魚
ただγさんに「お、おう」と言わせたかったと言う(殴)駄目だ!私が書くとスパナさんが落ち着きの無い子供に><(ド殴!)もう一つ話があるのですが・・・(金魚の)死ネタで・・・上手く書けず終りましたorzUPするかもしれないし、しないかもしれません。しないと思います!(ド殴!)
色々とスイマセン。失礼します。平成20年9月25日
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