親愛なる君へ。
俺は黒の教団本部でも何とかやってます。
でも、本部は色々と忙しく、周りは厳しいです。
特に、あの教育係りのリーバー先輩は・・・鬼です・・・。
あの人は人じゃないほど厳しいんだ!少しのミスでも怒って・・・。
人の感情なんで無い筈だ!
と、文句ごめんね。また今度手紙を書くからね。
ジョニー・ギル
【A Dislike Senior】
此処は黒の教団の科学班フロア。此処は各支部の優秀科学者が集う。ジョニー・ギルもその内の一人だが、よく失敗をしてしまう。それプラス体力が無い。
だから、毎回の様に先輩であり教育係りであるリーバー・ウェンハムに怒られるのだ。年齢では一つしか変わらない。それならまだ許されるかもしれないが、タップや他の科学班はリーバーより年上だ。
リーバーはそんな年上な後輩にひるむ事無く、教育係りをし続けている。ジョニーはその事に対しては尊敬していた。
しかし、リーバーは厳しく、言葉を選ばないところがあり、心にズサッズサッ刺さってしまうのだ。特に最近言われた一言は涙が出るほどジョニーの胸に刺さったのだ。
『体力ない奴は辞めろ。』
クサッ―――
その時、何かが崩れ去った感覚がした。
「リーバー先輩に、体力ない奴は辞めろって。言われちゃった・・・。」
「俺も、痩せねぇと死ぬぞって言われたぜ?元気だせって。」
「僕は、仕事しないとコロスって言われたよ。あの人コワイよねー。」
「それはアンタが悪いわよ。コムタン。」
食堂の端、そんな会話が鳴り響く。ジェリーはジョニーとタップとコムイにミルクティーを渡す。コムイは、コーヒーが良かったー、と言うがジェリーは無視をした。
ジョニーはジーとミルクティーを見つめる。キャラメル色にうつる自分の姿が何でこんなに情けないんだろうか?そう思った時、リーバーのあの冷たい一言が脳裏に浮んでしまう。
『体力ない奴は辞めろ。』
「俺、科学班に居ちゃ迷惑なのかな?」
今思えば、後輩でジョニーほど失敗する人は居ない。邪魔だと思っても仕方ない。だからリーバーはあぁ言ったのだろうか?ジョニーのビン底眼鏡で隠れた目は潤んでいた。
コムイは鼻で溜息を吐き、ミルクティーに目をやる。
「違うと思うよ。」
「え?」
コムイの一言にジョニーは顔を上げ、コムイを見つめる。コムイは優しく微笑みながらジョニーを見つめる。
「リーバー君が本当に、要らない、と思ったら、存在自体無視すると思うし、怒らないと思うよ。」
あの人、リーバーは無意味な事をしない。もっと言えば、時間を無駄にしない。科学班に必要ないと思ったら、その人に何も言わず、手を離すだろう。
辞めろ、と言うのではない。諭すのだ。お前はまだ未熟だ。だから、支部に戻れ、と。
ジョニーは顔を下に向ける。
「で、でも・・・俺鈍感だから、あえて言うとか・・・。」
「ははっ、鈍感とか関係ないよ。リーバー君自体鈍感で知らず知らずの間にやっているから。それに、リーバー君はツンデレだから気にいっている部下とかにツンってしちゃうんだよねー。」
コムイはそう言うと何度か頷きながらミルクティーを啜り飲む。ジョニーはコムイに首を傾げてしまった。
コムイとジョニーはほぼ同じ時期に入った。上司だからある程度把握しているだけなのかも知れないが・・・それにしては内面まで知り尽くしている感じだ。
まるで・・・とても愛しい関係の様だ・・・。
「何でそんなに言い切るんですか?」
ジョニーが問うとコムイはニッコリと笑みを浮かべる。
「だって、リーバー君は僕の恋人だもん。」
コムイの一言にジョニーとタップは目を点にした。そして必死に状況を確認している。
恋人?恋人とは誰かと付き合う事。お互い愛し合う事。
そしてコムイとリーバーの付き合い図を想像する。コムイとリーバーが薔薇に囲まれる図が何故か浮んでしまい、二人は吐き気を感じた。
いや、その前に、ある重大な事に気付く。
「てか、男同士ですよね?!」
「あーそうだね。でもリーバー君も嫌がってないし。」
「まだ慣れきってないけどね。」
ジェリーはにこやかにそう答える。つまり、ジェリーもその関係を知っていると言う事だ。衝撃的真実に言葉を失う二人。
コムイは笑みを浮かべながらジョニーの肩に手を置く。ジョニーはそんなコムイの笑みを見つめる。
「リーバー君に何かあったら、容赦ないからねvV」
「え、ええええっ!?」
何かフォローの言葉を言ってくれると思ったら、恋人であるリーバーについてだった。それについ叫んでしまった。
それからコムイは何のフォローもせず、リーバーの可愛い所、と語った。
結局休みはコムイののろけ話で終った。話を聞いてると、リーバー先輩も苦労してるんだなーと思った。てか、リーバー先輩が下なんだ・・・とも思った。見かけからして、室長が下だが・・・。
世の中は見かけに寄らないと言う事だろう。
ジョニーは書類仕事に戻ろうとした時、専門じゃない書類が入ってる事に気付いた。取り合えず、リーバー先輩に渡そう、と思いリーバーの所に行く。
「リーバー先輩、これ、専門外の書類があったので・・・。」
「分った。」
リーバーはそう言うとその書類を受け取る。そして書類をジーと見つめる。専門的には、リーバーでもいけるが、今の書類の量上出来るか考えているのだろう。
ジョニーは自分の席に戻ろうとした時にコムイとリーバーの関係を思い出した。本当に室長とリーバー先輩は付き合っているのかな?と思い、それは好奇心へと変わった。
コムイが溺愛しているだけで、実は違う事もある。コムイは両思いと言っていたが、リーバーを見ている限り、恋人は仕事です、と言う感じだ。そんな人がコムイと付き合うのだろうか?
リーバーは全然帰らず、それところかリーバーの事をジーと見つめるジョニーに気付き、眉間にしわを寄せる。
「何だ?用が済んだなら自分の仕事に戻れよ。」
「あわわっ、スイマセン!」
仕事上の用は無い。ただ・・・
「リーバー先輩って、室長と付き合ってるって本当かなーと思いまして。」
リーバーはそれを聞くと、目を見開き、ジョニーを見つめる。そして次第に顔が紅く染まる。
「な、お前それ何処で聞いた!」
「え、いや・・・室長が言っていて・・・。」
「あの馬鹿室長が・・・。」
リーバーは紅く染まった顔を隠すように片手で顔を覆い隠す。それでも、耳や隠れ切れてない顔は紅い。
「ジョニー・・・」
「はい?」
「この事は誰にも言うなよ。言ったらコロス。」
「頑張って死守します!」
親愛なる君へ
リーバー先輩はやっぱり厳しい人です。
でも、リーバー先輩は鬼なんかじゃない、ちゃんと恋をしている人の感情を持つ人でした。
いや、当たり前ですが;
でも、俺は此処でやっていけると自信を持てる様になりました。
よし!これから頑張るぞ!
ジョニー・ギル
それから数時間後、この話を聞いていたマービンによって室長とリーバーの関係が知られて、ジョニーは半殺ししかけたらしい。
PS.
や、やっぱし、この先不安です。
やっぱし、リーバー班長は鬼でした;
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@言い訳@リクエスト内容⇒『ジョニー達が教団に来たときのコムリバ』
コムリバ・・・ですよね?(ド殴!!)リーバーさんは周りにバラしたくない派、コムイさんは言いバラしたいけど、毎回の様に言い忘れて、周りは既に知っていると思い込んでいる派だと良いなーとか(殴)ごめんね。ジョニー。
改めてリクエスト有難うございますw
お気に召し上がりませんでしたら、申し出てください。
では色々とスイマセン。失礼します。平成20年11月2日
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