空がこんなにも青くて。
機械が発達した今でも草木は芽生えていて。
人は今も昔も笑いあっていて。
何も変わらない筈なのに、何でこんなにも心が跳ねる様な気分なんだろう?
変わらないのに、全てが幸せ色一色なんだ。
【Un colore ed un suono】
灰色の壁の中、カンカンッと金属と金属が擦れる音がする。それは自分自身で出しているのに、精神が狂いそうだ。機械を弄っている筈なのに・・・今、上の人に頼まれ化学兵器の試作品を作っている。
ウチは勿論最初は断ったが、命令だ、と言われれば仕方ない。早く終らせたい。その思いだけで手を動かしている。あぁ、耳障りだ。
カチャッ
「よぉ、スパナ。相変わらず、モスカ創りか?」
話しかけてきたのは金髪を後ろに撫でている男性、γだった。ウチはγの声に後ろを振り向いた。それを見てγは驚いた顔をした。何だろう?そう思ったが、すぐに答えを教えてくれる。
「珍しい事もあるんだな。モスカ創りをしているのに俺の方を見るなんでな。」
あぁ、そう言う事ね。そういえば、いつもモスカ創りに夢中で一区きりしないとγの方を見てなかったけ?まぁ、今のウチには関係ないけど。
「・・・・・コレ、モスカじゃないから。」
「へー。何作ってるんだ?」
「・・・・さぁ。・・・・・確か、新作の兵器だってさ。」
「うえっ、兵器か。」
γは一気に眉間にしわを寄せる。寄せられても、ウチは関係ないし。頼まれただけだし。
ウチはうす灰色のポジドライブを握り直し、作業を続ける。早く終らせたい。早くモスカを創りたい。
「んなに嫌なら引き受けなければ良かっただろ?」
γは平然とそう言った。そうだね。本来なら、そうしたかったよ。
「・・・・・ウチはボックス兵器やリングを持ってないから。」
平然と言ったγにウチは素っ気無く答えた。ボックス兵器を持たないウチはボックス兵器もリングも持つ人に殺られる。
「あははっ、そうだったな。お前、持ってなかったんだよな!」
「・・・・嫌味?」
「いや、忘れていた俺への嘲笑いだ。」
γはそう言うとウチに近づいていく。白い皮靴と白い床がぶつかる音が鳴り響く。ウチは灰色金属と薄い灰色のポジドライブの擦れる音を鳴らし続ける。
サワッ
ウチのカナリヤ色の髪に手が乗せられ、ゆっくりと、犬にする様に撫でられる。
いつもそうだ。γはウチを犬とか猫と勘違いしている様に撫でたり抱きしめたりする。
「頑張れ。」
そんな声が後ろから聞こえてくる。
世界は吐き気がするほど色があって
音がそこら中に響きあっていて
なくなって欲しい、そう思った事もある。
ウチは昔から世界が嫌いだ。身勝手な人間がいて、都合の良い様に動かそうとしている。今ウチの腕にある灰色の機械だってそうだ。
これで数多くの人間を殺すんでしょ?それを作っているウチ自身も身勝手でな人間の一人だ。
この世界に、色と音が無ければ、世界じゃなくなるか?なんで、意味の無い事を考えていた。
無駄なのに・・・・だって、温かさが消えない限り、世界は世界なのだから。
「・・・γは・・・」
ウチをどうしたいの?この考えを逸らしたい?
それとも、純粋に、愛してるの?
「・・・γに言われなくでも、頑張る。なんだってウチは、機械好きだからな。」
「機械オタクの間違いじゃなくで?」
「五月蝿い。タバコと酒オタクが。」
「おいおいっ、それはオタクって言わねぇんだよ。」
γと言う色とウチの色が、γの発する音とウチの音が、交じり合う。
一つの世界が生まれ、時に置き去りになる。その時は、思い出、となるんだろうな。なんで、おとぎ話みたいだね。
「ウチとモスカとγの色と音が交じり合えば、虹にも負けないね。」
「・・・?言ってる意味が分らないし、何でモスカの次なんだよ!」
大好きな、人、の色と音と交じり合えれば、それで良いと思った。
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@言い訳@
さぁ問題です。私は何を書きたかったのでしょうか?(ド殴:コッチが聞きたいは!)スパナさんの性格と言葉が・・・分りませんorzどうしても、明るくなってしまうと言う落とし穴がorz
では色々とスイマセン。失礼します。平成20年12月23日
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