夜。科学班フロアは久しぶりの落ち着きがあった。書類が減ってきて、皆で休めるのだ。勿論、それは現実上無理な事で、急遽の書類に対応出来るように数人残るのだが・・・。

 リーバーが班長になってから、その残る人間はリーバーだけになった。朝方、マービンが早めに来てリーバーが休む形だ。
 科学班フロアにはリーバーと書類を終らしている人とそれを待っている人の、3人しか居なかった。


「リーバー班長、出来上がった書類です。」

「おう、お疲れ様。後は俺がやるから、お前は休んでろ。」


 リーバーは笑みを浮かべそう言うと、科学班班員は苦笑いを浮かべた。


「班長もクリスマスの時忙しかったんですから、今日がクリスマスだと思って、休んだらどうですか?」

「ははっ、気持ちだけ頂くよ。・・・それじゃぁ、メリークリスマス。」


 リーバーは笑い混じりそう言った。つい数日前は忙しかった。皆大量の書類を片付けていた。リーバーも大量の書類を片付けていた。実際にはリーバーの書類の量の方が多いのだが。

 だからリーバー自身、ジェリーが持ってきた食事にケーキがあったのを見た時に初めて、クリスマスかー、と思ったほどだ。


「じゃぁ、頑張ってください。メリークリスマス。」


 そう言うと二人は去っていった。リーバーは笑みを浮かべながら見送った。


 そう言えば、クリスマスって行事を行ったのは、どれくらい前だろう?


 リーバーはそう疑問に思ったが、答えを見つけ出す事をせず、渡された書類を読み始めた。



【Merry Christmas To Komui Reever】



「―――リー―――ん―――ね―――君!」


 遠くから声がした。聞いた事がある、とても心地良い声だ、とリーバーは思ったが、顔を上げられなかった。


「ねぇ―――リーバー――――ん。リーバー君ってば!」


 遠くに聞こえていた声は近くなり、次第にはっきりと聞こえてきた。完璧に聞こえる頃には、誰の声か分った。

 リーバーはゆっくりと目を開け、自分の顔を0距離で覗き込んでいる男性を見て笑みを浮かべた。


「・・・・おはようございます。こむいしゃん。」


 未だに頭が上手く動いてないリーバーにコムイは溜息を吐き、顔をあげた。リーバーは上半身を起こし、コムイを見る。コムイは片手で顔を覆い隠していた。

 何だろうか?そう思いながらも、大口を開きながら欠伸をしてしまった。リーバーは起きた時に上手く頭が動かなく、ボーとするタイプだ。特に今は、4日目と言う徹夜でようやく寝て、一時間も経たない内に起こされたので、頭は全然動いてない。

 そんな無防備のリーバーにコムイは溜息を吐くしか出来なかった。本当に無自覚すぎる、と。これは本当に、野郎に犯されるのも時間の問題かもしれない。

 リーバーは手の甲で目を擦る。


「今、何日か知ってるの?」

「えーっと・・・26?」

「もう、27日だよ。」


 コムイはもう一度溜息を吐く。リーバーは本当に時間間隔が無い。まだ後輩時代、書類に集中しすぎて、食事を取らずに居たら、空腹で倒れた事があると言うくらいだ。まぁ、それもマービンが言っていたから実際は分らないが・・・。

 だが、今の様に忙しすぎると時間を忘れるリーバーを見れば、それは有り得ると思った。

 コムイはまた溜息を吐いた。今度はさっきよりも大きく吐いた。


「今日がどうしたんスか?」


 リーバーはそう聞くと、また欠伸をした。本気で眠いのだろう。仕方ないと言えば仕方ない。正直、くっすりと眠るリーバーを起こすのに抵抗があった。


 だが、コムイとしては限界だったのだ。


 コムイはリーバーを椅子ごと抱きしめた。リーバーのドロンとしていた目が一気に見開いた。ドクンドクンと鼓動が激しく鳴る。顔が、耳が、赤く染まりあがった。


「コ、ココココムイさん?!」

「もぅ、リーバー君慌てすぎ。今日は、27日でしょ?」


 コムイは笑い混じり、リーバーの真っ赤な耳元でそう呟いた。リーバーはキュッと激しい鼓動に耐える様に目を瞑る。

 未だに慣れない。コムイの自分だけに呟く言葉が。付き合い始めて一年以上で、去年もクリスマスは一緒に過ごして筈なのに・・・なのに、何でこんなにも鼓動は馬鹿みたいに動くのだろうか?



「2日も遅れちゃったけどさ、やろう?二人だけのクリスマス。」



 コムイはクスクスッと笑いながらリーバーの赤い顔を自分の方に向かせ、半開きになっている無防備な口にキスをおとした。それだけだったら良かったのに、コムイはリーバーの口内に舌を忍び込ませ、掻き混ぜる様に犯した。

 離れた時には、リーバーは夏の犬の様に口で荒く呼吸をした。どれだけしても慣れない。その前に、キスなど毎日してる訳ではない。

 リーバーは完璧に冷ました目でコムイを睨みつけるが、意味は無い。コムイはリーバーを抱きしめる。


「クリスマスプレゼント・・・とか用意出来なかったけど、今度町に降りれれば、絶対に買うからね。だから、今日は―――」


 コムイはそこで一旦切り、リーバーの耳元で吐息の様に続きを呟いた。



「――――今日は僕で我慢してね。」



 そう言うとリーバーの耳を舐めた。リーバーはその快楽に身を震わせた。

 毎回思う。“この人は酷い”と。

 だって、プレゼントなんで、そんなの、分かってるくせに、自分は、プレゼントなんで、アンタが―――



 ―――アンタが居るだけで良いんだから。




 ―――それだけで、幸せだから。




 知ってるくせに、そう心の中で思いながら、コムイの二度目のキスを受け止めた。



「メリークリスマス。」



 今日が僕たちにとって、クリスマスだよ。

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@言い訳@
・・・過ぎて書いてるクリスマスss(ド殴!)フフッ、言われて書き始めましたが・・・クリスマスネタ、あんまし読んだ事が無い私は、ワンバターンのR12ネタにorzんな小説書くな!!虫唾が走るは!!(ド殴:お前が書いたんだろうがっ!!)
では色々とスイマセン。失礼します。平成20年12月27日


背景画像提供者:Abundant Shine 裕様