人付き合い・・・人付き合い・・・。


「シャマルちゃんは相変わらず可愛いねー」


 人付き合い・・・・・・人付き合い・・・・・・。


「俺、シャマルに酔いそう〜」


 ・・・・・・・・人付き・・・


「シャマル大好き!!」

「あああっ!!うぜぇよお前!もう帰るからな!」

「えー待ってよ!!」

「待つか!ボケ!」


 コイツと付き合うほど精神は持ち歩いていない。イコールもう出て行く。

 俺はカウンターに金を払ってさっさと店を後にした。



【Dichiararsi】



 脇道には街灯に照らされて出来た二人の影しか無い。


「シャマルちゃーん酷いよー」

「うぜぇよ。てか、付いてくるな」


 俺は溜息を吐く。なんでこんな奴が門外顧問なんだ?と俺は思い出しまた溜息を吐いてしまった。

家光は悪気がある訳じゃない。ある訳じゃない、だぁ?知るか!店の中で『シャマルちゃん』だなんで、馬鹿か!死ねば良い!紳士なる俺でも怒るぜ、あれは。


「シャマルー」

「うるせぇよ。大体お前は何の為に俺を食事に誘ったんだよ!しかも俺が金払ったし!」

「シャマルが払ったんだろ?誘ったのはお前が医大合格祝い?」

「何で疑問系なんだよ!」


 俺はつい怒鳴ってしまう。本当にコイツは・・・いつもならクールで頼りないがあるらしい、が、何で俺の前だといつもあぁなんだ?慣れ慣れしすぎる。

 ウザイ。それ以外言えるか。


「シャーマル!」

「うぜぇよ!お前は!」

「ちゃん付けして悪かったよ!お前はもう立派にお酒も飲める年なんだしな!」

「俺は16から飲んでる!」


 馬鹿か。俺は歩む足を速める。早めれば後ろも早まる。肩を並べたきゃ並べられるだろう。ただ、あっちが走れば俺も走るけどな〈キララ〜ン〉


「本当にごめんって!」

「お前は無自覚すぎんだよ!」


 言葉の一つ一つを思え出しやがれってんだ!


「ちゃん付けがそんなに嫌だったか?」

「そっちもそうだけ、それは一部だ!お前男の俺に、可愛い、酔いそう、大好き、つったんだぞ!」

「あーそうだっけ?」

「そうだよ!」


 可笑しい。可愛いと酔いそうは百歩譲って良い事にする。俺は本当に優しいな。だがな、大好き、はありえないだろ!!

 大好きは可笑しい。確かにあそこに居た人は全員、人柄が大好きだと思ってるだろうが、俺は違う。否、半分はそう思っている。否、これじゃぁ俺がナルシストじゃねぇかよ!!

 俺は立ち止り、後ろへ振り向く。


「とにかく、だ!人前で、大好き、とか言うんじゃねぇ!!」


 俺が言い切れば、家光はマヌケ面で俺を見る。はっ!良いズラだぜ!



「人前じゃなきゃ良いのか?」


「・・・はぁ?」


 さっき何って言った?人前じゃなきゃ良い、だぁ?何だそれ?


「意味が分らねぇ!俺とお前は、恋人同士じゃねぇんだぞ?」

「そうだな。でも、俺はお前の事が好きだ」

「好きって―――」

「人前じゃなきゃ良いんだろ?」


家光はニカッと笑った。笑ってるくせにその目は獣の様にギラギラと光ってやがる。

家光は俺に一歩近づいた。その時俺の第六感が鳴り響いたのと、一歩後ろに下がったのは同時だった。


「シャマル、好きだ」


 コッ


「意味が分らねぇ」


 ズリッ


「俺はずっとシャマルの事が好きだった」


 コッ


「意味が分らねぇから」


 ズリッ


「好き、に意味なんで必要か?」


 コッ



「必要だ!馬鹿!」



 俺は深く目を瞑り、そう叫んだ。暗闇の中。近づこうとする足音は無かった。聞こえるのは風の音と遠くから聞こえる車の音だけだった。


「ごめんな。シャマル」


 その声に俺は顔をあげる。そうすれば、家光が背を向けていた。意味が分らねぇ・・・本当に意味が分からねぇ・・・何で?何で・・・こんなにも・・・


 痛いんだよ。


「待てよ!」

「お前にはこの道は早すぎたな」


家光は笑い交じりにそう言う。意味が分らない。否、最初から意味なんで求めていなかった。

俺は最初から現実を受け入れていないだけだ。


「ごめんな。シャマル」

「〜っ!」


 俺は走り、家光の肩を掴み無理矢理前へと向かせた。そうすれば家光は目を見開いていた。


「意味が分らねぇけど、それでも、これでお前と、その何だ・・・仲が悪くなるのが嫌なんだよっ!」


 俺がそう言い切れば家光は俺の露になる額にキスを一つ落とした。俺はそれに気付くのに時間がかかってしまい、次第に顔に熱を持ち始めた。


「〜っ!!」

「有難うシャマル。シャマルは優しいな」


 だった3つしか離れてねぇ奴なのに、家光はいつも俺よりずっと年上に感じる。だからなのか、何処か俺は、親ってこんな感じかな、とか・・・兄弟ってこんな感じかな、とか、んな事を考えていた。


「ぷっ、ぷはははっ!シャマル顔が真っ赤だぞ!」

「わ、笑うな!」


 そう言っても家光は笑い続ける。本当にコイツは!


「ごめんごめん!でも、本当にお前は可愛いな!」


家光はそう言いながら俺の黒い髪を撫でる。いつだって俺が拗ねたり機嫌が悪かったりする時はこうする。それで何故か収まりかけるが、でも・・・。

冷静に考えたら今落ち込んでいるのは俺じゃねぇよな?俺じゃなくで、家光の方だ。

俺は家光の手をなぎ払い、7Cmの分を無くす様につま先立ちをして―――家光の頭を撫でる。

いつも俺にしてる様に。


「強がるんじゃねぇよ」


 俺はすぐに手を離し背を向けた。


「まぁ、俺はいつでも心を癒してやるぜ!哀れな童貞野郎に優しくしてやらねぇとな!」

「童貞って;」


家光の顔は見ていない。否、見れなった。よく分からないけど。

家光は俺の横に来たと思ったら俺の肩に腕を乗せてきた。


「いつか、お前を落とすからな」

「落とすって;」

「じっくりじっくり落とすから覚悟しろよな!」


 アンタに落とされるのも、悪かねぇな。何故か心の中でそう思ってしまった。


「まぁ、一生無理だろうけどな」

「言ってろよ」


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@言い訳@Dichiararsi⇒表明する・発表する・誓言する・告白する

 またもや未満話・・・そんでもって私はこの未満のやり取りが好きだったりします・・・上手く書けているか別として。完璧にシャマルさん(&家光さん)のキャラ崩壊ですね・・・本当にスイマセン><シャマルさんの若い頃はきっと獄寺さんに似ている筈!書いてて楽しいですorz今は・・・(ド殴)
 では色々とスイマセン。失礼します。平成21年3月16日


背景画像提供者:Abundant Shine 裕様