月光が照らす部屋。


 いつもは眩しいほど真っ白な壁が広がっている。


 なのに今は薄く暗く何処か心が落ち着いた。



【Abbuiare】



 ボンゴレが好きだ。ボンゴレの為なら死んでも良い、なんで昔の日本の様だな。俺、沢田家光は苦笑を浮かべ、恋人であるシャマルの部屋の鍵を開ける。

 扉を開ければ玄関は暗かった。まぁ今は深夜で、シャマルが起きているなど思っていなかったけどな。

 それに、起きてないのはコッチに都合が良い。俺は数時間後にはボンゴレに帰らないとイケナイしな。  俺は出来るだけ気配を消しシャマルの寝室に向かった。音を立てない様に扉を開ければ、シャマルの静かな寝息が聞こえてきた。

 ベットには予想通りに人一人入っている膨らみがあった。顔は布団の中に入っているらしい。俺は残念に思いながらもベットに近づく。

 月光に照らされた毛布。この中に恋人であるシャマルが居る。見たい・・・その望みが頭に浮んだが、首を振り追い払う。

 シャマルは殺し屋歴が10年も経っているベテランだ。寝ている時に触れば、殺される。殺し屋は常に死と隣合わせだ。寝込み襲われる事だってある。だから寝ている間でも気配を感じれば容赦なく相手を殺す。

 最近忙しくシャマルの顔を見てないが、今も生きている。それだけ知れば満足だ。次会う時は、寝てない時にしよう。もし望めば休みの時。

 男同士だから洒落たデートは出来ねぇから、酒でも交わそうか。

俺は恋人との幸せな予定を立て、自然と笑みを浮かべた時だった。



布団が俺の前に現れた。

布団は重力の影響で下へと落ちる。


ガチャッ


音が鳴ったのと俺の額に銃口を押し付けられるのは同時だった。銃口の先、引き金に指をかける人物の顔を見る。その人物に俺は目を細める。


―――シャマル


その目は今にも俺の喉笛を噛み切ろうとする様な、獣の目をしていた。

俺は笑みを浮かべ、両手を胸らへんに上げる。


「ごめんごめん、シャマル。起こしちまったな」

「・・・家光・・・か?」

「あぁ」


 シャマルは俺だと分り銃を下ろす。俺は安堵の息を漏らし、手を下ろす。こりゃぁ目は覚めてなかったな・・・気配を感じ本能がシャマルに銃を持たせ、俺に銃口を押し付けたのだろうな。

 もしも殺気を出していたら、引き金が引かれ、俺はあの世だっただろうな(遠い目)


「で?何でお前が居るんだよ」


 シャマルは俺を睨みながら言う。相変わらず怖ぇーな;


「シャマルに会いたくなってな!」

「うざっ」


 シャマルはそう吐き捨て、床に落ちた布団を拾い上げベットの上に戻す。

ははっ、相変わらずシャマルは、うざい、が俺への口癖だな・・本当に愛されてるのかねー俺は・・・。


「大体こんな深夜に殺し屋の家に来るとはな。命知らずが」

「・・・そうだな;」


 実際にさっき殺されかけたり・・・。俺は一旦息を吐いた後、シャマルをカバッと抱きしめた。シャマルは体をピクついたが、すぐに俺の頬に手を当て、押す。


「離れろ〜変態〜」

「えー久しぶりなんだから良いじゃないかvV」


 3ヶ月も会っていない。月光に照らされる久しぶりのシャマルは、少し痩せた気がする。俺は強く、シャマルを抱きしめれば、それは確信となる。

 シャマルは抵抗する事を止め、手を下ろした。


「シャマル、痩せたか?」

「あ?知らねぇな。毎日体重計に乗らねぇし」

「痩せたな」

「・・・変態」


 ははっ、と笑いながらも抱きしめる手は緩めない。シャマルの体温は低い。それは生れ付き菌やウィルスが付きやすい体で、それに対抗する菌やウィルスを打っているからだろう。その影響かシャマルの体温は人よりも少し低い。

 シャマルの体の中に666の病気を抱えている。いつどの病気がパランスを崩し命が消えるか・・・それが俺は怖い。

 シャマルは俺の背に腕を回す。


「アンタも痩せたな」


 笑い交じりにシャマルはそう言う。その言葉に俺はつい目を見開いてしまった。まさかシャマルがそれに気付くとは・・・いつも変態とかうざいとか言うシャマルが・・・(←あれ?変態キャラ?)

 俺は強く強くシャマルを抱きしめる。


「痛ぇよっ!!馬鹿っ!」

「シャマルが可愛い事を言うからだろ?」

「言ってない!」

「言った。シャマルが俺の事を気にしてくれた」

「・・・俺どんだけお前にとって意地悪キャラなんだよ・・・;」


 俺はシャマルの小さな体温を感じる。あぁ、もうボンゴレに戻らないとイケナイ時間なんだろうなー。それでも、行きたくない・・・。


「いつまで抱きしめているんだよ」

「んー本当なら、ずっと抱きしめたい」

「あっそ。俺は今眠い」

「ははっ、眠れば良いじゃないか。後でベットに入れてやるよ」


 俺はそう言うと子供をあやす様に背をボンボンッと叩く。子ども扱いするんじゃねぇ!、とシャマルは叫ぶが俺は無視する〈キララ〜ン〉

 俺にとってはシャマルは子供だ。3つしか変わらないけど、それでも子供に感じる。シャマルは、う〜、とうねる様な声を出す。それが可愛くてつい、ククッ、と笑ってしまった。


「ほら、目をゆっくりと閉じて、俺の体温だけ感じてー」

「変態発言してんじゃねぇよ!」


 ははっ、これは今流行りのツンデレか?否、シャマルの場合ツンツンデレだな。うん。それでも可愛いから許そう!(←何に?)

 シャマルはウトウトし始める。俺は変わらずに一定にゆっくりと背を叩く。


「なぁシャマル。俺はさ、お前が居るだけで幸せだ」

「うー相変わらず変態発言だな」

「ははっ、そう言うなよ。たまに思うんだ。普通に会えればきっと俺たちは・・・」

「もっと幸せだった、か?」


 幸せ、か。俺は笑みを浮かべる。


「いんや。きっと、すぐに別れちまっていたなーと思ってな。この職業だからこそ、俺たちはお互い心配し、想い、生きてるんだなぁーって」


 俺の職業上、死に方によれば俺の死は一般公開されない。シャマルは何処かの噂で俺の死を知るかもしれないが、ボンゴレは教えないだろう。

 その逆で、シャマルの死も依頼者によっては知らされないかもしれない。それが裏で生きる俺たちの主命だ。

 月光の陽が俺たちには十分だろうなー。太陽は眩しすぎて・・・。


「ばーか・・・んなうじうじと・・・お前らしく・・・な・・・い・・・スースー」


 シャマルの寝息が俺の耳に入る。俺は目を細め、シャマルを布団の中に入れる。シャマルの寝顔は可愛いなーvV

 っと、俺は携帯を取り出して時間を見る。時間的に、時刻だ・・・ま、まぁ、許してくれるだろう・・・多分・・・。

 俺はシャマルの額にキスをする。


「おやすみ、シャマル」


 月光に照らされるシャマルにそう言う。


 闇が俺たちの世界。


 世界が光に解ける時、俺とシャマルはどうなるんだろうな?


 俺は苦笑を浮かべながらシャマルの部屋を去る。


 次会った時にはもっとテンション上げなければ・・・今日見たく暗かったらシャマルが気を使う。

 俺は心の中でテンションをあげながら扉を閉め、鍵をかけた。

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@言い訳@Abbuiare=暗くなる・夜になる

 ただシャマルさんが家光さんに銃を向ける所と未満じゃない話を書こうとしたらこうなりましたorz(ド殴)あれ、シリアス?甘い話・・・私の中で家シャマはシリアスなので甘い話かけないかもしれませんorzでも書いてて楽しいですが、ネタが無いです!(ド殴)
 では色々とスイマセン。失礼します。平成21年3月23日


背景画像提供者:Abundant Shine 裕様