知っているか?
好き、よりも、愛しているが一番の適切表現なんだぞ?
だから、だから―――
【It Loves Like The Dog】
軍に入った理由は思い出したくは無い。それに、今は軍に入った理由で大総統を目指している訳ではない。
そして私の恋人であるハボックが軍に入った理由は・・・紛争で亡くした兄の敵討ちだ。軍を恨み、そして無駄に流れた戦争を止める為軍に入ったらしい。
本当に・・・一人じゃ出来ないのにそれをしようとしている。それはハボックなりの優しさであり、正義感だろう。だから私はハボックの意志も背負った。
その代わり、ハボックは一生私の部下になるよう言った。ハボックは嫌な顔をしながらも承知をした。それでも良い。ハボックなら一生私の後を付いていくだろう。そう思ってな。
「大佐、何気味の悪い笑みを浮かべちゃっているんスか?気色悪い・・・」
「君は私を上司だと思っているのか?」
「まさか★」
ハボックは黒い笑みを浮かべながらそう言った。ロイはそんなハボックにムッとした。ロイの表情に気付きハボックは「冗談ですよ」と言ってから机の上に持っていた皿を二つ置く。
皿には黄色い綺麗なオムライスが乗っていた。その上にはケチャップが遊び心無くキザキザとついていた。
ロイは顔を顰める。
「またオムライスか。来る度にオムライスの気がするのは気のせいか?」
「オムライスしか作ってませんからね」
ハボックはしれっと答えながらロイの隣に座る。ハボックの部屋にはソファーが一つしかない。しかもその一つはロイが勝手に持ってきた二人用だ。
ハボックはオムライスが乗った皿を一つ手にとり、オムライスをスプーンで掬い食べた。んーと声を唸らせてからまた食べた。
「まさかだと思うが、毎日オムライスか?」
「まっさかー。大佐が来る日か特別の日意外はオムライスです」
ロイは眉を顰めたが、すぐに顔を赤らませ目を輝かせた。それはつまり、私が来る時が特別の日だから?だからオムライスを作り持て成すのか!!
「ジャン!私も、ジャンは特別な存在だぞ!」
「あ、誤解しないでください。大佐が来た日にオムライスを作るのは少しでも幸せな幸せな気持ちになろうとしているだけですから。オムライス意外無いですからね」
ハボックは綺麗な笑顔を浮かべながらしれっと答えた。ロイはその言葉に俯き悲しむ。勿論ハボックはロイを無視しオムライスを食べる。
少しは気にしろ!と心の中で突っ込むロイ。だがハボックは心配ところか「食べないなら俺が食いますよ?」と言う始末だ。ロイは慌ててハボックからロイの分のオムライスを奪い返し、オムライスを口に頬張った。
ハボックは子供ぽいロイの姿にクスッと笑みを浮かべた。
「俺、オムライスが好きなんです」
突拍子なくハボックは呟いた。ロイは食べるの止め、ハボックを見る。ハボックはロイの膨らんだほっぺについたケチャップライスを指で取り、食べた。
「子供の頃、死んだ兄貴が作ってくれた料理何スよ。兄貴馬鹿だから、オムライスばっかし作って」
ハボックは笑いながら話し出した。ロイはオムライスに手を付けず、ハボックの話を聞く。
「俺、当時オムライス好きじゃなくて・・・そりゃぁ美味しいですよ?でも、毎日食べていて飽きちゃったんッス。――――でも」
ハボックは顔をあげ、ロイを見る。その顔は悲しみに顔を歪ませ、口元だけ無理矢理上げてる状態だった。
「今は違います。凄い、兄貴の作った料理が食いたくで堪らないんスよ」
最後らへんは声が微かに震えていた。
最初からハボックの心の中には兄貴と言う存在がある。
それは恋愛感情ではなくとも、超えられる事は出来ない。
否。
恋愛など血の繋がった者の絆に勝てる訳が無いのだ。
「何言ってるんスかね?俺・・・さぁ!食べましょ!」
ハボックは明るめに言うとスプーンを手に取り、オムライスを掬い、食べた。「おいしー」と自画自賛する。まぁ、このオムライスはそれほどの価値がある。
「なぁ、ハボック」
「はい?」
ロイはスプーンを皿の上に置き、隣で腰を丸めながらオームライスを頬張っているハボックに寄りかかった。
「ちょっ、重いッス〜」
「疲れたー」
「はぁ?!アンタ、座って食っていただけじゃないスか!!」
「私はお前の愛情を貰わないとすぐに疲れるんだ」
「うわー;死ねば良いのに」
ハボックはオムライスを頬張る。ロイはハボックの顔を見てクスッと笑う。
「ハボック。私は今、幸せだ」
「そーですか。俺は不愉快です」
「お前は兄貴の事好きか?」
ロイの言葉にハボックは一瞬止まった。ぶわっと脂汗が出るのを感じて不快を感じた。
それはつまり、やってしまったと言う事だろうか?翌々考えればロイはハボックが嫌がっても恋人なのだ。そんなロイの前で大好きな兄貴の話をした。
嫌がるハボックでも、付き合い始めた当初は両思いだったのだ。だから『嫌われたくない』が本音である。
「いやそれは・・・」
「正直に言え。好きか?」
「・・・はい。大、好きです」
ハボックは開き直り『大』を強調した。ロイは苦笑を浮かべる。
「ハッキリと言うな・・・」
「もう諦めましたから」
ハボックは溜息交じりに言う。だがその鼓動は激しいままだった。
「諦める?何をだ?」
ロイはそう訊く。それにハボックは一瞬だけ目を見開いた。『何を』?
「だってアンタの事だから、兄が好きだと言えば別れるとか・・・」
「馬鹿だな」
「っ!?」
ロイの一言にハボックは一気に眉間に皺を作る。馬鹿だぁ?と。
「アンタねー」
「知っているか?好きよりも、大好きよりも、『愛している』の方が大きいのだぞ?」
ロイの言葉にハボックは目を見開いた。ホロホロと変わるハボックの顔を見てロイはクスと笑った。
ハボックはオムライスの方を向く。だがロイの方からは真っ赤な耳に見える。
「なぁジャン。私の事を愛しているか?」
「さぁ、どぉですね」
答えなど知っている。だってさっき言ったではないか。『別れるとか』と発展した思考。
嫌いなら、どうでも良いと思うなら、そんな事を考えない。ロイは愛しそうに目を細めた。
“勝った”
ロイは心の中でそう呟いた。
好きよりも大好きが強い。大好きよりも愛しているが強い。
だけど言葉だけじゃ何度でも言える。
ロイの大切なモノ。
それはロイを愛してくれるハボック。
ハボックは愛しているよりも強い存在だ。
表情を見れば分る。とても愛しい存在。
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@言い訳@
まとめ方が分りませんでした(ド殴)タイトル関係ないです。犬の様に愛すだったと思います。別に犬関係ない(ド殴)小説の『砂漠の大地』のおまけのハボさんとロイさんのやり取りにニヤニヤしていたり・・・ハボさんってこう言うキャラだったのか?!と思いました(ド殴)でもハボさんってやっぱし好きです。
では色々とスイマセン。失礼します。平成21年5月22日
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