依存。そんな言葉が似合っていた。
見ているだけで幸せだった。
夢を見てる事すら気付かずに。
それでもお前は現実にしてくれる気がした。
【Dream Dream】
フッと目を覚ませば目の前に愛しい愛しいジャンの顔があった。俺はジャンの幸せそうな寝顔を見て微笑む。
ジャンは戦争経験がある軍人で恋人なりたての時はすぐに目を覚ましちまっていた。それなのに今は安心しきって眠っている。
それだけでも幸せだが、『今ジャンが生きて目の前に居る』と言う当たり前な真実が一番の幸せだ。
俺はジャンを起こさない様にジャンの頬に触れる。女子(おなご)みたいに柔らかい訳じゃないけど、指先に感じる熱に体をしびらせる様な感覚がした。
それは酷く繋がった時の快楽に似いた気がした。此処まで壊れたのかと苦笑する。
この痺れる様な幸せ、ジャンは感じているのだろうか?俺には分らない。なんだって俺はジャンじゃない。
俺だけが満足で、ジャンは違う。それが一番の最悪なバターンだ。
そう思っていた時ジャンがピクと身を震わせゆっくりと目を開く。
「起こしちまったか?」
「う〜・・・否、起きてません」
ジャンは寝ぼけているのか目を擦りながら意味が通じない言葉を言う。それに俺は苦笑する。
起きている、から目を開けて俺の声が聞こえたんだろ?そんな言葉を飲み込み、ジャンの体を抱きしめた。
ベットで横になっている為片腕がジャンを抱きしめられないのが残念だが、もう片方の手に頑張ってもらおう。
俺は体をジャンに付け、片腕を背に回しより密着させる。
ジャンは寝ぼけているのか素顔に俺の抱きしめを受け止める。
「んー・・・ちゅうさー」
「二人きりの時くらい名前で呼んでくれないか?ジャン」
俺の胸に顔を埋めるジャンの耳が一気に赤くなったのが見えた。それが愛しくてニヤケ笑みが止められない。
「・・・マース」
「なぁに?ジャン」
俺は業とジャンの耳元でゆっくりと呟いた。そうすればジャンが震えるのが手に感じた。
俺は苛めすぎたか?と思ってしまった。俺にとってこの恋は最後かもしれねぇ。ジャンはまた年が若いから良いかも知れないが、俺は30前だ。それでも受け止める相手が居るとしたら、物好きだな。うん。
一向に言葉を出さず俺の胸に顔を埋めるジャンが心配になる。
「ジャーン。大丈夫か?」
「ぷくくくっ」
俺が心配して声をかけるとジャンの可愛らしい笑い声が聞こえてきた。それに俺は、え、と目を点にしてしまう。
ジャンは俺の胸から顔を離し、上を向く。
「中佐の鼓動早かったです。そんなに心配してくれたんスか?」
ジャンは意地の悪い笑みを浮かべながら言った。俺は一拍置いてからぷっと笑みを浮かべ、犬の頭を撫でる様にジャンの頭を撫でる。
「当たり前だろ!ジャンは大切な大切な恋人だからな!」
「うへーそんなハッキリと言わんといてくださいよー」
はははっと笑いながら俺はジャン頭を撫でる手をジャンの頬へと移動させた。そしてジャンの頬を擦る様に撫でる。
そうすればジャンは猫の様に目を細めた。それが愛しい。とても、愛しい。
「ジャン好きだよ」
「ん・・・んな気恥ずかしい事良く言えますね・・・」
ははっと笑いながらまた抱きしめた。今度は両手で。ジャンの脇腹に無理矢理手を通して。
痛みなど無い。ジャンの体重が今は愛しい。
ジャンは俺に答える様に俺に抱きしめてくれた。勿論片腕で。もう片腕は、俺の袖を握っていた。
「ジャン」
夢なら一生覚めなくて良い。
一生夢の中で溺れていたい。
でも、所詮は夢だよな?
もしかたら目を覚ますのを望んでいるのかな?
「ジャン」
俺の言葉は何処へと吸い込まれるか・・・。ちゃんとジャン本人に伝わっているのだろうか?
「ジャン、愛している」
この思いは夢で終らせない。
もしこれが夢なら俺は現実のジャンにも同じ事をしたい。
それで、幸せを共有したい。
俺だけが幸せじゃない。
ジャンが幸せで俺の所に居てくれる様に。
ジャンが喜んでくれるように。
「本当に俺は現金だなー」
「ん?中佐?」
「なんでもねぇー」
これからも愛し続けるから。
お前が飽きるまで。ずっと。それが俺の身勝手だとしても。
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@言い訳@
久々の小説です・・・。甘い?甘くはない気が(ド殴)(公式)小説でハボさんに萌えて、そのハボさんになる様に書こうとしたら・・・8回しか台詞が無いしその半分は寝ぼけてますからね。
では色々とスイマセン。失礼します。平成21年5月23日
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