Imprevisto



「・・・γ、最近痩せた?」

「あ゛?」


 スパナの言葉にγは眉間に皺を寄せ、睨みつける。スパナは相変わらずに飴を口に含み舌で動かす。

 γはスパナの飴で膨らんだ頬をクイーと引っ張った。スパナはいつものハの字眉を痛々しげに歪ませながら「いはいー」と静かに言う。

 γはスパナにクイと顔を近づけた。


「痩せた訳ねぇだろ。まさかその為に俺を此処に呼び起こした訳じゃないだろうなぁ?あ゛ぁ゛?」

「γはそんなに「あ」と言う言葉が好きなんだな」

「人の話を聞け!!」


 「聞いてるからの結果だ」とスパナは相変わらず物静かに言う。そんな変わらないスパナにγは溜息を吐く。

 此処から立ち去りたいが、あの・・スパナだ。わざわざ訊く程興味を持っている事だ。結論を言わないと解放してくれないだろう。


「で?γ、アンタは痩せたのか?」

「つーか、それ、何処から始まって何処で終る時期だよ。その答えようじゃぁ変わるぜ?」

「・・・知らない」

「はぁ?」

「正一が『γが酒痩せしている』と言っただけから」

「・・・」


 γはすぐさまに後ろを向き、帰ろうとした時、目の前にモスカが現れた☆

γはボックスを取り出す。こんなの電狐なら一発だ。可哀想だから電源が切れるくらいにしてやろう。

だけどそれはスパナの、服を小さく引っ張る行為で止まった。γは顔だけ後ろを振り向く。

数Cmしかスパナとは変わらない。そんなスパナは下を向いている。


「何だよ・・・」

「・・・ウチは心配しているんだ」

「お前に心配されたかねぇな。良いから離せ」


 γがそう言うとスパナは大人しく離した。意外に素直だな?と疑問に思いながら歩いた。モスカに襲われるとは思ったが、呆気なく横を通過。

 不気味に思いながら後ろを振り向く。スパナは俯いたまま。なんたか調子狂いをしてしまう。

 γは髪を掻いた。せっかくセットしたのに少し崩れた。γはスパナに背を向けた。



「あぁ5Kgくらい痩せたよ。今は戻ったけどな。本当にお前は変わってる人間だな」


 γは手を小さく挙げ、扉が出ようとした時。




「γは何でウチの気持ちに気付かない」




 そのスパナの言葉にγは瞬前で閉まる扉を再び開けた。なんで開いたか分らなかった。開かず、閉じれば面倒な事にならなかったのに・・・。

 スパナはモスカに隠れて見えない。

 だがスパナは自らモスカから出てきた。フッとγの方を見た。そう思ったらモスカの方へ逆戻り・・・。


「何だよ?人の顔を見てその態度は?お前が引きとめたんだろうが」

「・・・γは行ってしまったとばかり思っていた、から・・・」

「あんな最後に意味深の発言されじゃぁ行けねぇよ」

「・・・っ」


 スパナはモスカの腕の端からちょこんと顔を少し出す。その顔は顔が紅くて・・・。

 そんなスパナの顔を見てγはスパナが何が言いたいか分った。分りすぎて吐き気がする・・・。


「・・・ウチは・・・」

「言わなくて良い。なんとなく言いたい事は分る」

「え?」

「お前はアレだろ?今俺のかっちりした筋肉とかを参考にしてガン○ムみたいなロボットを造りてぇーだろ?」

「・・・否・・・」

「はぁ?じゃぁ何か?より強化したモスカを・・・」

「違う」

「じゃぁ何なんだよ!」

「・・・」


 スパナに呼び出されて約5分。早くも苛立つγ・・・否、最初から苛立っていたが・・・。


「俺は子守は嫌いだぜぇ?」

「知っているよ。・・・ねぇγ・・・もしも、もしもウチがγの事を・・・き・・・って」

「あ゛?聞こえねぇよ!」




「もしもウチが――――――γの事好きって言ったら・・・どうする?」




 γは大きく目を見開いた。好き?どう言う意味だ?

 だけどそれでカッチリと合った気がした。今までのスパナの行動は確かに今思えば『恋する乙女』だ。

 γは「あーあーなるほどなー」とつい独り言を零してしまった。だけど頭の中は整理されていない。


「質問1、それ本気か?」

「・・・(ゴク)」

「質問2、人違いしてないか?」

「・・・(ゴク)」

「質問3、お前の恋心明らかに間違っていると思う俺が間違っている?」

「・・・(ゴク)」

「質問4、否、明らかにお前が間違っているぜ☆」

「・・・・(首フリフリ)☆」

「・・・」

「・・・」


 γはガッガッと壁に頭をぶつけた。

これは違う。これはあれだ。これはきっと夢だ。うん。それ意外ある訳がない。さぁ、目を覚ませ!俺!

でも残念ながらこれは現実であったとさ☆←?


「・・・でも、嫌なら良い。ウチは最初から強制しないから・・・」


 γは頭を上げ、スパナの方を見る。だが既にスパナはモスカで見えない。


「最初から無理だと気付いていた」



「否、それ以前にγに触れては『駄目』だと分かっていた」




「ウチとγは住む世界が違う」




「んな悲しい声で言われたらどうしようもねぇーだろ?」




 γはモスカの腕に寄りかかった。堅い金属背に当たって痛い。


「お前、住む世界が違うって言ってるけどなぁ、基本同じだろ?此処では。殺すか殺されるか」

「・・・」

「まぁなんだ・・・そう言う関係とか俺知らねぇから・・・・えーっと・・・」

「無理をしなくで良い」

「してねぇつってるだろ!お前をブラックスペルに引き取る時点で覚悟はしてだ・・・色々と・・・」


 モスカ暴走とか。モスカ暴走とか。モスカ暴走とか。


「ま、一緒に飯を食うとかなら良いぜ?てか、普通はそんな小さい事をコツコツと積むもんなんだよ」

「・・・」

「別に俺はお前の事嫌いな訳じゃねぇからな」


 かと言って好きでもないけどな・・・とγは心の中で思った。否、むしろ『嫌い』に入る分類な訳だが・・・今はそう言っといた方が良いと思った。


「・・・γ」

「何だ?」


「有難う」


 γはゆっくりと目を見開いた。

 『有難う』?何故そう言われたか分からなかった。


「ウチ、コツコツと積んで、γに何時か告白する」

「いやいや、さっきしたじゃねぇか?」

「何を言っている。告白と言う。ジャポーネ的告白は『僕は死に○せぇーん!!』だ」


 違うぞ。それは違うぞスパナ君(天からの声)←殴

 γは、というと・・・勿論そんな有名的言葉を知る訳もなく、首を傾げていた。


「γ、ウチ、頑張るばる」


 ガンバラナイ デ クレ・・・;γはそう思ったが、首を縦に振った。

 まぁ、そっちの方が色々と楽だしな・・・。それに・・・なんか未知なる世界に行くと言う興味心もあるしな。


「ま、俺はそう簡単に動かないけどな」

「そうやってるから片思いで終るんだ」

「うるせぇ!」
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@言い訳@
 朝、五時から書いた話です・・・今までにない『スパナから』を書いてみたり・・・うん。違う(ド殴)そして著作権にかかりそうな単語がチラホラ(ド殴)
 では色々とスイマセン。失礼します。平成21年7月29日


背景画像提供者:Abundant Shine 裕様