君はどうしてそんなに、僕に優しいの?


 君は僕の側にずっと居た。

 僕が流さずに居た涙を、優しく流させた。

 室長になった僕。班長になった君。

 今日が始まった。

 苦しい戦い。哀しい戦い。

  僕達は戦友。

 
 君は笑って笑って。


 苦しい戦い哀しい戦いで心も体も時間も、朽ちないで。


【この気持ちは、狂恋】


此処は黒の教団の一室。

 僕、コムイ・リーは溜まりに溜まった書類に勢い良く判子を押しでいる。

僕が室長になって後少しで1年。さすがに、批判の声は収まってきた。

 黒の教団の上を立つ者が23歳の人ってどうよ?ソレは批判するわーと思っている。でも、僕はこの黒の教団を変えたい。一生をこの戦いに使っても良いと思っている。

 この思いは本当だ。


 ちなみに、この資料の量はサボったと言うか・・・いや、サボったのはほんの1.2時間ですよ!・・・嘘を付きました・・・昨日、サボりました。はい。


  トントンッ  カチャッ


 聞こえたのは2回のノック。そして、僕が返事する前に開けられた。

ドアの向こうには見慣れたツンツンと立っている明るい茶色髪。日に当たってない白い肌。色素の薄い青い瞳。

 彼は科学班班長、リーバー・ウェンハム。


「室長。追加ッス。」


 そう言われ、両手いっばいの資料をドスッと机に置く。

僕は青ざめながら、机の上に乗った資料を見つめる。


終るかな・・・・。


「事業自得なんですから、終らせてくださいよ。」


 心を読まれたのか、リーバー君は殺意を放しながらド低く言う。

僕は口を尖らせながら、『分かっていますよーだ。』、と言う。そんな僕にリーバー君は溜息を漏らす。


「アンタって人は・・・。」

「溜息を吐くと、幸せが逃げるよ。」

「・・・もう幸せが逃げたから、溜息を付いているんでしょうが。」


 あーそっか。まぁ、そうだな。幸せな時に溜息は付かない。もし吐いても、気付かない・・・か。

 僕はそんな人事を思った後、改めて言葉を思い浮かべる。

そして僕は目を見開きながら、リーバー君の方を向いた。


「んな顔しないでください。」

「いや、だって・・・。」


 さっき、幸せは逃げたと言った。


リーバー君は何かに気付いたのか、慌てて


「さっきの『幸せが逃げた』は、仕事が急がしすぎで疲れたって事ッス。」


 そう言った。が、すぐにまだ後悔したような顔をした。


「いや、仕事で疲れたとかじゃ無くて・・・あっ、本が読めないって事ッス!・・・ゴメンなさい・・・。」


 早口で言っていたが、急に顔が沈み僕と目線をずらした。

沈黙が続く。それを割ったのは僕。


「・・・ゴメンね。君はまだ遊びたい盛りなのに、此処―黒の教団の科学班班長―に縛り付けて・・・。」

「・・・別に縛られているって気はしでません。それに遊びたい盛りっと言っても、俺、わいわい騒ぐのそんなに好きでは無いッス。だから、全然大丈夫ッス!・・・てか、上の人が安々と謝らんでください。」


 いつもの調子に戻ったリーバー君は、時計を見る。時間はおよそ20分は経っていた。リーバー君は慌てて僕に一礼をしでから、ドアの方へ振りかえる。



 君はどうしで、僕に優しいの?


 いつも笑って笑って、僕の心までも笑顔にする。

 君は僕の事を分かっている。

 何が笑顔なのか。何が楽しいのか。何が嬉しいのか。何が悲しいのか。


 でも、僕には分からない。


 君は今、悲しいの?楽しいの?分からない。

 僕は君の感情が分からない。

 君はいつも笑っている。苦しんでいる時は見た事が無い。

 
 もし、苦しんでいる君を見たら僕は、君の感情が分かるかな?


「・・・室長?」


 君の全てが知りたい。ただそれだけ。


 笑って笑って。


「・・・っコムイさん・・・。」


 苦しい戦い哀しい戦いで心も体も時間も、朽ちないで。


 朽ちようとしたら、朽ちる前に、僕が、この手で、奪い取る。


「・・・っ・・。」


 どうやら僕は、君が好きらしい。好きで好きで好きで好きで好きで好きでたまらない。


 だから、君は、僕以外の人に、汚させないよ。


「イケナイコトをしよう」


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@良いわけ@
 凄い急展開!!アレ?コムイさん、壊れているよ〜。アハハッ何でだろう?(←知るか!)えーっと・・・最後どうなったかは、皆さんのご想像にお任せします^^;
   では失礼します。  平成19年10月25日


背景画像提供者:短生種の戯言 マスタァ様