愛している、愛している、愛しているんだ、愛しくて愛しくて仕方ない、だからさ、だから、俺も愛して。
なんで俺は優しくない。だからお前にこう言おう。
「Give me all your love」
ティキの言葉にリーバーは目を見開く。
教室には誰もおらず、ティキとリーバーは机をくっつけ英語の勉強をしていた。テストが近いのだ。
ティキの中で一番勉強に協力してくれるのは、同い年で同居しているリーバーだけだった。
家に帰ってやる選択肢もあるが、家に帰るとティキがゲームをしたすからリーバーから却下されている。だから学校に残って勉強をしていた。
そのちょっとした休憩時間の時にティキが言ったのだ。
「意味分かっているのか?」
「英語辞書と睨めっこして作った」
「そんな暇があったら勉強しろよ」
リーバーは溜息を吐く。まぁそうだろうけど。他の英文は全く頭の中に入らないけど、案内簡単にこの英文は頭の中に入った。
ティキはニヤニヤと笑う。
「で?どうする?イテ」
「此処は学校だ」
額を丸めたノートで叩かれた箇所をティキは押さえる。角に当たったのか、なかなか痛みが引かない。
「別にいいだろ?俺たち付き合って1年だぜ?少しは甘い夢みさせてくれよなー」
「1年経つならもっと自重して欲しいな」
「またまた若いんだからさー。若さは何でも許されるんだぜ?」
「お前はケジメをつけろよ。一年留年しているんだから」
「う;」
イタイところをついたな・・・。ティキとリーバーは同い年で同居中だが、ティキの学力不足で学年が違うのだ。
だから本来範囲が違う所なのだが、リーバーはそれでもティキに勉強を教えていた。
リーバーと学年が離れて、アルバイトをしているリーバーと時間がそうそう合わない。最近イチャイチャぽいイチャイチャもしてない。
三年になればもっと時間はなくなるだろう。だからあの言葉を言ったのだ。
「なぁリーバー」
「勉強するぞ」
「Give me・・・」
「ん?」
リーバーは綺麗な笑みを浮かべ、可愛らしく首を傾げる。可愛い・・・と思うけど、後ろからドス黒いオーラーが!
ティキは出来るだけ後ろへ反らす。この雰囲気(ふんいき)は駄目だ。やられる!『犯られる』じゃなくて『殺られる』!
カタカタと震えるティキを見てリーバーは溜息をつく。
「そもそもお前のそれは無理な話だ」
「えー何でー?」
「何でってそりゃ――――」
リーバーの顔がみるみる内に紅く染まる。それをみてティキはついニヤニヤと笑い、リーバーに顔を近づけてしまう。
「何でかなー?」
「それはだが・・・」
「Give me all your love」
Give me all your love.
Give me all your love.
Give me all your love!!
「お前の全ての愛を俺に頂戴」
ティキは悪戯に笑みを浮かべる。
愛している。愛しているよ。俺は。俺の愛全部お前にやる。
だからさ、リーバーの愛も頂戴。
リーバーは顔を紅くしながらティキの口を片手で塞ぐ。
「黙れ黙れ黙れ、黙れッ!!」
「ふぁんふぇ?(何で?)」
やりすぎたか?俯いて肩を震わすリーバーを見てそう思った。
ティキは謝ろうと口を開く――――
「もう俺の愛は全部お前に渡したから、ない!」
ゆっくりとティキの瞳が見開く。顔が急に熱くなったのを感じた。
気付いてない。気付いていないぜ?
そっちの方がどれだけ恥かしくて、ティキの鼓動を五月蝿くさせる行為だと。
ティキは口を緩める。リーバーのティキの口を押さえる手を掴み、ソッと外す。
Give me all your love―お前の愛を全て出せ―
「俺、今、スゲー幸せ」
お互いに真っ赤の顔で、お互い気恥ずかしく俯いて・・・馬鹿カップル決定みたいな感じ。それが幸せ。
「馬鹿だな」
うん。俺、馬鹿だよ。
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@言い訳@
もしかしたら英文違うかもしれません。とにかく馬鹿カップル風に書きました。上手いツンデレ風味はズキューン!とヨッシーに撃たれるのですが、私が書くと不発・・・orzそもそもリーバーさんってツンデレ?(ド殴:おい!)
では色々とスイマセン。失礼します。平成23年3月3日
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