楽しい。
何時からか?お前を困らすのが楽しくで仕方ない。
仁王達の事を言えなくなってしまったな。
答え合わせ
テスト期間が近い。真田弦一郎は柳の提案に乗って、柳の部屋で勉強をする事にした。
そして今真田は柳の部屋にいた。勉強ははかどり、分らなかった式などを理解した。
ご満悦気味の真田に柳は嬉しそうに笑った。
「弦一郎はコツを掴めば何でも解ける確率100%だな」
「コツを掴めば誰でも解けるだろう。それにコツが掴めたのは蓮ニのおかげだ」
「そうか。嬉しいぞ弦一郎」
お互いに声を殺して笑った。幸せだ。今までも二人で勉強はしていた。だが今は今まで以上に幸せを感じた。
何故なら、真田と柳が付き合って初めての勉強会だからだ。
弦一郎自身、男同士、しかも相手が仲間の柳で自分が狂ったのではないか?そう思った。だが男同士でもその想いはありうるし、柳も真田の事が好きだった。
『両思いだから結果オーライだと思うぞ?』柳はそう言って真田を抱きしめた。1Cmしか変わらないのに、柳が酷く大きく感じた。
とにかく、そんな事があって初めての勉強会は今まで以上に幸せに感じた。だるんどる!とは思うが、どうしても甘えてしまう。
とにかく、幸せだ。
「今ならどんな問題でも解ける気がするぞ」
さすがに東大とかの問題は無理だが、範囲内の問題なら解けそうだ。
柳はペンを一回、指の上で綺麗に回す。
「じゃぁ問題を出すぞ」
「あぁ、頼む」
「俺が弦一郎をどれくらい愛しているか?」
真田は柳の言葉に目を見開き、みるみる内に顔が紅く染まる。どう反応していいか分らず魚の様に口をバクバクさせた。とても滑稽に見えたのだろう、柳はクスッと笑った。
顔が体がまだ熱いが真田は声を荒げる。
「そんな問題望んでいないぞ!」
「だがお前はさっき『どんな問題でも解ける』と言っただろ?」
「だ、だからってそんな問題など――――」
「弦一郎、男なら一度口にした事は貫かないと駄目じゃないのか?」
「うっ」
確かにそうだ。勢いとはいえ、言ってしまったのだ。真田は改めて正座をし、柳を見つめる。
「指で数えられないくらいだろう」
「・・・まぁ数えられないな」
指は全部で10本・・・足も合わせて20本。少ない。20以上はあまりにも少ない。21でも良いのだから。
それ以前に答えが幼稚だ。だが真田は答えにご満悦だった。柳はそれを見て『まぁいいや』と思い、続けて問題を出す。
「では第二問」
「な!一問だけじゃないのか?」
「弦一郎、一問だけしかないテストを見た事があるか?」
「・・・ないな」
そんなテスト酷過ぎる。100点か0点なのだから。真田はそれを認め柳に続きを促す。柳は満足そうに続きを言う。
「第二問.これはサービス問題だ。弦一郎の告白の言葉は?」
「言わなくてはならないのか?」
「勿論だ。サービス問題だから点数が取れる」
確かにサービス問題だ。なんだって真田が言った言葉なのだから。真田は顔を紅くしながらも言う。
「『蓮ニ、お前の事を愛してしまった』」
「まぁ少し違うけど正解だ」
「もういいだろ?」
「ではこれで最後にしよう」
最後、その言葉に真田はさっきよりも目を輝かせる。次答えたら解放されるのだ。
柳は悪戯に笑みを浮かべ、机に手をつき、真田に近づく。
「真田が一番感じるのはどこか?」
「っ!」
感じる・・・真田は一気に顔を紅潮させた。
「ば、馬鹿者!な、な何を言っておる!」
「かっこ、首よりも上の部分で」
「っ!」
首より上・・・真田は己の破廉恥さに沸騰するではないか?と思う程に頭が熱くなった。
柳は真田の肩甲骨(けんこうこつ)に腕を回し、真田を見つめる。
「卑猥な事を想像していたのか?」
「ち、違うぞ!」
「ククッ、別に隠さなくてもいい。で?弦一郎は何処が感じるんだ?」
柳の問いに真田は顎に指をあて考える。首より上・・・考えた事なかった。首より上といえば、顔の部分だ。
感じるという事は、快楽を感じるかどうかだろう。真田は柳に視線を合わさず口を開く。
「せ、接吻・・・」
一言そう言う。
柳はフッと笑い、真田に接吻をした。別に舌はいれなかった。だがその時に肩甲骨に当てた手に力を込めた為、すぐには解放されなかった。
いつも以上に長い触れるだけの接吻が離された。真田は顔が紅く、柳を睨んだ。だが柳は笑みを浮かべているだけだった。
「弦一郎は本当に可愛いな。ずっと顔が紅くなりばなしだ」
「蓮ニ、たるんどるぞ!こんな問題は終わりだ!」
そう言うと真田は無理矢理柳を押し離し、生物のワークを開く。
ワークに集中しようとするが、熱が冷めなくて集中できなかった。真田は逆キレの様に声を荒げた。
「質問をしなくとも、お前の愛が計りきれないのを知っているし、俺の感じる所は柳が知っていればそれで問題はなかろう!」
これじゃ信頼されていない様ではないか。
「本当の最後の質問だ、弦一郎」
まだ質問をするつもりか、真田は眉を顰め顔をあげた。だがすぐに眉の顰めが緩み、目を見開く。目の前には柳の不安そうな顔があったからだ。
そんな柳を見て喉が詰まるのを感じた。
「弦一郎はこんな俺が嫌いか?」
柳の目が薄く開き、真田を見つめる。
質問が悪い訳じゃない。ただ、その質問がずるいものばかりが嫌だった。
どれも自分だけが恥かしい思いをする様な、そんな質問達だったから。
分かっていた。これは恥かしがる己を見る為の行為だと。馬鹿だ。
真田は真っ直ぐと柳を見つめた。
「あぁ嫌いだ」
ゆっくりと目を見開く柳を視界の端に捉えながら、真田は柳を抱きしめた。
強く。強く。
「そんな不安そうな顔をする柳は嫌いだ。お前は笑っていろ」
質問など邪魔だ。
質問をされない様に、お前を不安ながらない様に、しよう。
「後、破廉恥な言葉を言うのも嫌いだぞ!」
「フフッ、それは嘘の確率100%」
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@言い訳@
途中で『最後は!?』と迷ってました(ド殴)真田さんの性格が今ひとつ分りませんorzネタには『お互いの事を質問して答え合わせをする』と書いていましたが・・・こんな結果にorzまぁ、最後は甘い感じに・・・甘い?(ド殴:疑問ばかりだな!)
では色々とスイマセン。失礼します。平成23年3月5日
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