【my dream】


 俺は、マース・ヒューズ。


俺には恋人が居る。だが、一般的な相手じゃ無い。男だ。勿論、俺も男だ。


 恋人の名は、ジャン・ハボック。


 俺とジャンは、軍の中佐と少尉だ。


 ジャンは昔から軍に入ることを夢にしていた。

理由、紛争で錬金術師に殺された、兄の敵討ち。


 だが、今は違うと言う。違わなかったら、ロイの命が無い。


俺は、何故だ?、と問うと、


 『中佐が悲しむからです。ただ、それだけです。』


 そう言われた。

ソレは、俺がジャンの夢を奪ったと言う事だ。

 まぁ、アレは夢と言えるモノでは無いが。


「何を考えているんッスか?」


 俺の膝の上にジャンの頭があり――膝枕中――、ジャンは眉間にしわを寄せながら俺を見る。

 俺はニコッと笑みを浮かべながら、


「ジャンが可愛いなぁーと思ってw」

「あっ、絶っっっ対に嘘だ!イヤラシい事考えていたでしょ!」


 俺の言葉は、すぐにジャンの言葉で訂正される。いや、イヤラシい事は考えてないのだが・・・まぁ、何時も考えているからなー。でも、心が痛い・・・。


「いや、本当だよ。てか、イヤラシい事を考えている時も、ジャン可愛いw、と思ってるけどな。」

「えぇ、中佐変態ッスね・・・。」

「変態じゃ無いぞ。ジャン馬鹿なだけだ。」

「いや、変わらない気が・・・後、自信満々に言わないでください。」


 ジャンは溜息を吐く。

俺はジッとジャンの顔を見る。ジャンは俺の目線に気付き、俺の目を見つめる。

 そしてジャンはまだ、眉間にしわを寄せる。

ジャンは顔を赤くし、俺に手を伸ばす。俺の頭を抑え、ジャン側に寄せる。ジャンも俺に近づく。


 そして、唇と唇が触れ合う。


 そのキスはすぐに離された。

ジャンはムクッと起き上がり、服の裾で唇を拭う。裾で隠れてない頬や耳は赤く染まっていた。


 俺はソレが面白く、ニヘッと笑った。


「ちょっ、何笑っているんッスか!」


 ジャンはブクゥと頬を膨らませながら、上目使いで俺を見る。

もうなぁ、可愛いww

 俺はカバッっとジャンを抱きしめる。


「夢について、考えていたんだ。」

「夢ッスか?まぁ、まだ中佐も若いですし・・・うん。良いじゃないッスか?」

「・・・いや、一言多くないか?」


 ジャンは、えっ?そうッスか?、と誤魔化し笑いをしながら、それで?、と相打ちを付く。

 俺は内心傷つきながら、話を続ける。


「夢を一つ作ったんだ。」

「・・・どんな夢ッスか?」


 「ジャンを幸せにする。そんな夢。」


 俺は言い切ると、沈黙が流れた。

だが、その沈黙はジャンの噴出し笑で破った。

 俺は変な事を言ったか?と思い、鼓動が激しく響く。

ジャンはソレに気付いたのか、


「あっ、いや、可笑しいとかじゃ無くで・・・嬉しかったんッス。」

「だろうな。俺はジャンを喜ばせようと、その夢にしたんだ。」


 ジャンが『復讐』と言う道に行って欲しくない。

ジャンは笑って、この人生の道を踏んで欲しい。それが、俺の願いでありながら、夢。


「俺には夢があるッス。」


 ジャンは急に言い出す。俺は首を傾げながら、


「何だ?」


 と問う。ハボックは抱きしめる手を強めながら、


「中佐とずっと、一緒に居る事ッス。」


 俺は目を見開いたが、すぐに笑みが零れる。

そして、抱きしめる手を強める。


 神様、神様。

どうか、この切ない夢が破れでも、ジャンが幸せで居られるようにしてください。


 「ジャン。愛しているよ。」


 夢は叶えれば、崩れ去る。


 「俺もッス。」


 それは、今すぐかもしれねぇ。


 「ジャンその夢は、絶対に叶うぜ。」


 「もう、叶っていますよ。」


 後は崩れ去るのを、怯えながら待つだけ。


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@言い訳@
俺には夢がある→俺には夢があるッス に変更。

 ヤバイ・・・甘いのが書けない病に!切ない・・・いや、切ないのですか?(←知るか!)  夢とは、希望であり現実逃避。目を開ければ、何処に夢がある?(詩)
 色々とスイマセンでした>< 失礼します。平成19年12月10日


背景画像提供者:ECRU  トペ 様