雲がゆっくたりと流れている。
これが平和なんだろうなーと頭の片隅で思った。
Happy Tomorrow
一つ嫌な事があった。そしたら一つ、楽しい事幸せな事を探せば良いんだ。
幸せなんで、この世に沢山埋もれて、誰の心にも留まらぬまま通り過ぎていくんだから。
そう昔言われた気がした。遠い記憶過ぎて忘れたけど。
俺、ジャン・ハボックはボーと空に紫煙を吐く。紫煙は勢いよく空に向かうが、全然届かず散る。
本当に平和だ。鳥がピーヒョロロと呑気に飛んでいる。否、鳥はどんな時でも飛んでいるか。
そう思うとつい笑ってしまった。
「何を笑っているんだ?気色が悪い」
不意に後ろから声がした。その声に後ろを振り向けば、世の女性が絶叫して近づくだろうイケメンが立って居た。
無能イケメン・・・
「ハボック、お前さっき失礼な事を考えただろ?」
「さぁ、なんの事ですかねー」
考えたけどあえてとぼけ、改めて空を見上げた。
此処は東方支部の屋上。見た目以上に高いこの建物は屋上から見ると、かなり空が近くに感じる。
俺はもう一度空に向かって紫煙を吐こうと息を吸うが、咽て咳き込んでしまった。こんな苦い経験、久しぶりだった。
無能のイケメンごと、ロイ・マスタング大佐はそんな俺に哀れんだのか背を撫でる。
「サルも木から落ちるって奴か」
「ゲホッゲホッ・・・なんスかその例え」
「まるで俺がサルだって言いたい様じゃないスか」そう言い頬を膨らませば大佐は急に笑い出しながら俺の背を叩く。
痛い・・・本当にこの人は何がやりたいんだ?
「それだとサルに失礼だ」
「大佐、それ酷くないスか?」
俺はサル以下かよ。
大佐はなかなか納まらない笑いを出しながら俺の背を叩く。好い加減叩くのやめて欲しいのですが・・・。
ようやく収まりかけたのか、俺の背を叩くのをやめて、俺より小さい背をピクピク震わせながら空を見上げた。
「今日は空が綺麗だな」
「そうスね」
そう返事をしながら俺はタバコを加えようとしたが、タバコが短くなっていた。仕方なく俺はタバコをポケット灰皿で消す。
「タバコの煙を空に向けるなど勿体無い」
「・・・見てたんスか」
「当たり前だ」
大佐は口元に笑みを浮かべて、空から目の前に広がる町並みを見る。町並みと言っても、それなり大きい支部よりも大きい建物がある為そんな遠くまで見えない。
俺は新しいタバコを口に加えた。そしてポケットからライターを出そうとした時に、口に加えたタバコを大佐に奪われた。
取り返そうと手を伸ばすが、大佐の片手に止められる。
「タバコは程ほどにしろよ」
「えー。俺ニコチン取らないと死んちゃうんスよ」
「そんな事で人間が死ぬか、馬鹿め」
大佐はそう言うと俺から奪い取ったタバコを地面に落とした。そしてそのタバコを踏む。それを見て俺は「あぁ!」とつい叫ぶ。
タバコだって無料じゃないのだ。ムッと大佐を睨めば、大佐は何を勘違いしたのか背伸びをして触れるだけのキスをしてきた。
「口寂しいなら寂しくない様にしてやる」
「いりません」
俺は溜息を吐き、青い空を見上げる。
今日は風がある方なのか、目に見えて雲が流れる。俺はフッと空に向かって息を吐くが、届かない。
そもそも届いても雲はそれ以上飛ばされないだろう。
「そんなに雲を飛ばしたいのか?」
「別にそういう訳じゃないスよ。ただ」
「ただ?」
ただ――――俺は青い空を見つめる。
紺碧の空に塗り忘れの様に白い雲がある。その白い雲は移動しながら変化をしていく。
俺はもう一度雲に向かって息を吹く。
これは平和な事だ。なんだって俺は無意味な事をし続けているのだから。平和だから俺は仕事をしない。仕事をしないからこんな馬鹿な事が出来る。
俺は静かに笑みを浮かべた。
「ただ俺は今、平和を堪能中な訳ッス」
そういうと大佐は一瞬目を見開くが、すぐに呆れ顔になった。
「お前って奴は、本当に変わっているな」
「そうスかねー」
「あぁ変わっている」
大佐はそう言うと青い空に顔を向ける。俺も青い空を見る。
平和。平和で幸せ。明日もこの時間が続けばいいのに。
きっと全人類がそう思っている様で思っていない。誰もがそれが平和とか幸せだと気付いてないんだ。
だったら一人でも、俺だけでもそう思う。今が幸せで平和だと。そして『明日もそうであれ』と願い続けよう。
俺はもう一度空に向かって息を吹いた。
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@言い訳@
意味が分らない・・・本当にスイマセンorzとりあえず、甘い・・・のかな?(殴:訊くな!)とりあえず、平和でほのぼの〜とした話を書きました。そしたらなんか意味不明な緩い話にorz
では色々とスイマセン。失礼します。平成23年5月22日
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