「ああああ!!!!」


 急に叫び出したのは室長である、コムイ・リーだった。俺はその叫び声にビクつく。どうしたのだろうか?と。室長は俺に近づいたと思ったら、ネクタイを解き、シャツを少し脱ぎ、胸元を露にする。

 その時、これは危険と察した俺はコムイさんの頬を殴り、胸元を隠す。


「酷いよーリーバーくん!」

「急にセクハラをするからスよ!」

「誤解だよー!!」


 俺より年上の筈の室長は子供のように嘘泣きをする。俺は怒るを通り過ぎ、呆れてしまった。室長はそんな俺に気付き、俺の露になった胸元を指で触る。触れた所が変に熱く感じた。


「此処。噛み痕がまだ付いている。」


 そう言うと、次々に俺の噛み痕を触る。噛み痕は黒の教団の壊滅事件で付いたものだろう。あの時は、いっばい噛まれたからなー。頭とか。


「仕方ないでしょ。アレは事故です。それとも・・・嫉妬してるんスか?」


 俺は冗談交じりに言う。そしたら、室長は目を見開き、バツの悪い顔をした。俺は眉間にしわを寄せてしまった。


「まさか・・・していたんスか?」

「・・・していた、と言ったら・・・どうするの?」


 俺はコムイさんの問いに溜息が吐いた。何となく分かっていたけど、まさか嫉妬していたとは。大体、あれは誰かがわざと付けた訳ではない。事故だ。そんな痕に嫉妬するとは・・・。本当にあのかっこいい言葉を言った人なのか・・・。


「君だって嫉妬するでしょ?」

「しません。」

「本当に?」


「本当です。」


 俺はハッキリキッバリと言う。室長はクスクスと笑いながら、俺の腕を掴み、室長の首筋に導かれる。室長はもう片方の手で器用に首筋を露にする。俺の指先が触っているのは、噛み痕。


「これ、リーバー君じゃない誰かが付けた噛み痕だよ。」


 クッキリハッキリとついた噛み痕。これは誰かが付けたのだろう。

 だから何だ?別にこれしきの事で嫉妬などしない。今更だ。何時もはリナリーを猫のように甘やかして。

 と思っているくせに、思考が変にな所に行く。室長・・・コムイさんの首筋に噛んだ人は意識はなかっただろう。それでも、コムイさんの首筋に噛み痕を残して・・・それは当分の間消えない。まるで、自分のだ、と示しているようだ。

 って、あああぁぁぁ!!俺、思い切り、嫉妬してる!


「何くだらない事言ってるんスか!仕事をしてくださいよ!」

「さっき、嫉妬していたでしょ?」

「してません!」

「嘘だー。」


 コムイさんはそう言うと、俺の腕から手を離し、今度は両手で俺の両頬を包み込む。そしてクイと顔を近づけた。


「じゃあ何でこんなに顔を紅いんだい?」


 室長にそう言われ、俺はつい顔をもっと紅くした。確かに嫉妬していたけど、言われるまで頬を紅くしていた事を気付かなかった自分が・・・憎い。


「嫉妬してました。」


 俺はやけくそに言うとコムイさんはクスクスと笑った。ボソッと、可愛い、とも聞こえたが、それは無視をし、俺はコムイさんを見つめ、頬を包むコムイさんの右手の腕を掴んだ。


「それより、仕事、をしてください。」

「えー!!したくないよー。」


 コムイはそう言うと何故かブイングをした。俺は溜息を吐いてしまった。餓鬼だ。

 俺はそう思いながら、ついコムイさんの首筋に目をやってしまった。・・・やっぱしムカつく。俺はそう思い、コムイさんの首筋に顔を近づき、噛み痕がついた所を重ねるように噛みつく。


「ッ!」


 その噛み痕はより一層紅くなった。俺はそれに何処か満足いく。しかし・・・これで満足行く俺は、現金な奴だなー。


「ほら!仕事をしてください!」

「可愛いなーリーバー君はvV」

「し・ご・と!」


 俺はそう言うと室長室を出る。自分でも分る。かなり顔が紅い。


「あー、もう。自分って馬鹿だなー。」


 んな事で嫉妬して。これからはビシバシとするとか言ってたのに・・・これじゃあ、何時もと変わらないし、遊ばれてる。

 その時、通り過ぎる人がボソボソと話している。俺はボーッと話している人の目線を辿る・・・!!肌蹴る肌!!俺は慌てて肌蹴る肌を直す。


「全てコムイさんのせいだ。」


 俺は誰にも聞こえないように呟くと、科学班フロアに向かった。



Side:Komui


 僕が見せた噛み跡の上に、リーバー君はまだ噛みついた。僕はその噛み痕をソッと手で触る。


「可笑しいね。」


 此処は、君が噛んだ痕なのにね。僕はつい、クククッ、と笑ってしまった。と同時に、自分は酷い人だな、と思った。でも、本当にリーバー君は嫉妬してくれだ。それが酷く甘ったるく、嬉しかった。


「さぁーて!仕事をするか!」



【あの事件の後】


 それは甘い一時を僕とリーバー君にくれだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
@良い訳@リクエスト内容⇒『教団壊滅後のコムリバ』

 まず・・・スイマセンでした!!そんなに事件の事触れてませんよね!本当にスイマセン!兎に角、甘い嫉妬な話にしてみましたが・・・うん。気に入らなかったら申してくださいm(_ _)m
 改めてリクエスト有難うございました!色々とスイマセン。失礼します。平成20年7月20日


背景画像提供者:Abundant Shine 裕様